41歳玉鷲が歴代最多出場記録に並ぶ 1470回の幕内出場を達成
大相撲春場所3日目、玉鷲(41歳)が幕内での出場回数を1470回とし、元関脇旭天鵬(現・大島親方)が持つ歴代最多記録に並んだ。この偉業を達成した玉鷲は、記録更新への複雑な思いと、現役続行への強い意欲を語っている。
「うれしい半面、情けない」 記録達成も3連敗の現実
玉鷲は記録達成の瞬間について「うれしい半面、情けない」と本音を明かした。この日は正代に押し出しで敗れ、春場所では初日から3連敗となっている。右のどわが正代の柔らかい上半身に吸収され、前に出られない展開だったという。
「問題がなかったら何も面白くないじゃないですか」と玉鷲は語る。今場所は立ち合いの重さの不足を感じているが、むしろその課題があるからこそ相撲が面白いという。
先輩からの励ましと「あと5年」の約束
記録を共有する大島親方(元旭天鵬)は、モンゴル出身力士の草分け的存在だ。玉鷲が4年前、37歳10カ月で幕内優勝し、大島親方が持っていた年長記録を2カ月更新した際、「君が抜いたから一番うれしい」と声をかけられた。
そしてそのころ、大島親方から「あと5年」と励まされたという。気づけば先輩が引退した40歳も超え、41歳になっていた玉鷲は、鏡を見て「胸元はいいけれど、おなかはちょっと(出過ぎ)。やだなあ」と衰えを感じる部分もあると認める。
「使いすぎたなあ」の方が面白い 玉鷲の現役哲学
玉鷲は自身の現役哲学について、お金も無尽蔵にあるより、「『使いすぎたなあ』とか『よし、思い切って使おう』とかあった方が面白い」と表現する。春場所での初日からの3連敗は幕内で4度目だが、これまでも解決策を見いだしてきたからこそ、ここまで続けてこられたという。
「あと5年」が近づいても、面白がる心に衰えはない。玉鷲は41歳となった今も、相撲への情熱を失っていない。
春場所3日目の主な結果
- 横綱豊昇龍:義ノ富士を退け、3連勝
- 横綱大の里:藤ノ川に引き落とされ、3連敗。横綱の初日からの3連敗は2019年初場所、師匠の二所ノ関親方(稀勢の里)以来
- 大関安青錦:若隆景を押し出しで破る
- 藤ノ川:入幕5場所目で迎えた横綱初挑戦で金星を挙げ、「ワクワクする気持ちしかなかった」と語る
- 朝乃山:勇み足で白星ならず、「寄り切りだと思ったら、引っ張られて足が出てしまった。切り替えてやるしかない」と振り返る
玉鷲の歴代最多出場記録タイ達成は、41歳という年齢でなお現役を続ける力士の不屈の精神を示すものとなった。課題があるからこそ面白いという姿勢が、彼を1470回もの幕内出場へと導いた原動力だ。



