幻の大ジャンプで日本が6位、悪天候が招いたスキージャンプ団体戦の打ち切り
2026年2月16日、ミラノ・コルティナ冬季オリンピックで行われたスキージャンプ男子スーパー団体において、日本チームは悪天候による競技打ち切りに見舞われ、6位に沈んだ。新種目として導入されたこの団体戦では、17カ国が参加し、2人で3回ずつジャンプを行う形式が採用された。
二階堂蓮の好調ジャンプも実らず
日本は初代王者の有力候補と目されていたが、2回目を終えた時点で3位ノルウェーを2.8点差で追う6位につけていた。迎えた3回目、1番手の二階堂蓮が鋭い飛行曲線から138.5メートルまで飛距離を伸ばし、1番手終了時点で全体トップの得点を記録。日本の順位を一気に2位まで押し上げる活躍を見せた。
しかし、その直後から大雪が降り始め、風も強まり、競技は中断。規定により2回目までの結果で順位が確定し、日本は表彰台を逃す結果となった。作山憲斗ヘッドコーチは「自然と闘う競技なのでしょうがない」としながらも、「30分ぐらい待ってほしかった。なぜ、こんなに早く打ち切りを決めたのか」と疑問を呈した。
長野五輪の因縁と悔恨の思い
大雪による中断は、1998年長野五輪の団体戦でも発生。その際は中断を挟みながら競技が続行され、原田雅彦の大ジャンプで日本が金メダルを獲得した歴史がある。しかし今回は、小林陵侑ら2番手3人を残したまま打ち切られ、日本チームの戦略は水泡に帰した。
二階堂は「良いジャンプをそろえて、陵侑さんに金メダルへのシナリオをつくりたかった。うまくできなかったので悔しい」と語り、幻となった3回目の大ジャンプへの無念をにじませた。小林陵も「悔しい。飛びたかった」と、消化不良のまま今大会を終えた。
日本チームは、今大会ですでに三つのメダルを獲得している二階堂で流れを作り、小林陵で逃げ切るプランを描いていたが、悪天候がそれを阻んだ。競技打ち切り後、ほどなくして大雪はおさまったものの、結果は覆らず、日本のエースたちにはやりきれない思いだけが残された。