イラン情勢が影響 パラリンピックマスコットのぬいぐるみ空輸が遅延
ミラノ・コルティナ冬季パラリンピックの大会マスコット「ミロ」のぬいぐるみが、米イスラエルによるイラン攻撃の影響で空輸が滞り、開催地であるイタリア北部コルティナダンペッツォの公式ストアに並んでいない状況が続いている。大会は15日に閉幕を迎えるが、それまでに商品が入荷する見込みは薄く、多くのファンや関係者を落胆させている。
航空便混乱で追加入荷が不可能に
ミロはイタチ科のオコジョをモチーフにしたキャラクターで、生まれつき片脚がなく、尻尾も使って歩くという特徴を持つ。五輪期間中にはその人気から売り切れ店が相次ぎ、関係者によれば、6日に開幕したパラリンピックに合わせて追加で入荷する計画だった。しかし、2月末に始まったイラン攻撃とそれに対するイランのミサイル反撃により、中東を中心とした航空便が大混乱に陥り、予定されていた空輸が実現しなくなった。
この情勢は競技にも影響を及ぼし、イラン唯一のパラリンピック代表選手は安全上の理由からイタリアへの渡航を断念せざるを得なかった。大会運営全体に影を落とす事態となっている。
ファンの失望と代替品への関心
コルティナ中心部にある公式ストアを訪れたベルギー出身のボランティア、アン・デクライネさん(36)は、「どうしてもミロのぬいぐるみを買いたかったのに、とても残念です」と落胆の表情を浮かべた。代わりにミロが描かれたトートバッグを購入し、「これでパラリンピックに関わった証しにします」と笑顔を見せたものの、本来の目的が果たせなかったことへの悔しさは隠せない様子だった。
大会関係者は、「情勢が安定次第、速やかな入荷を目指しているが、現時点では閉幕までに間に合わせるのは難しい」と説明。国際情勢がスポーツイベントの細かい部分にまで影響を及ぼす現実を浮き彫りにしている。
ミロのぬいぐるみは、大会のシンボルとしてだけでなく、障害者スポーツへの理解を深める役割も担っており、その不在が大会の盛り上がりに与える影響も懸念されている。今後、オンライン販売などでの対応が検討される可能性があるが、現地で直接購入を希望するファンにとっては大きな失望となっている。



