ミラノ・コルティナ冬季パラリンピックが開幕、戦禍の影で7か国がボイコット
障害者スポーツの祭典、第14回冬季パラリンピックのミラノ・コルティナ大会が3月6日、イタリアで開幕しました。これはイタリアでの冬季パラリンピック開催としては、2006年トリノ大会以来20年ぶり2度目の開催となります。2月に開催されたミラノ・コルティナ五輪と同様に分散開催が採用され、ミラノなど三つの会場群に分かれて3月15日まで競技が実施されます。
開会式は世界遺産の円形闘技場で実施、聖火が同時点火
開会式は6日午後8時(日本時間7日午前4時)から、世界遺産にも登録されているベローナの円形闘技場で行われました。冬季パラリンピックは1976年の第1回大会から50年の節目を迎え、過去最多となる55の国・地域から選手600人以上が出場予定で、6競技79種目で競います。
日本は自国開催の1998年長野大会を除き、海外の冬季大会では過去最多となる44選手が全6競技に参加します。日本は前回2022年の北京大会で金4個を含む7個のメダルを獲得しており、今回は史上最多のメダルラッシュに沸いたミラノ・コルティナ五輪に続く活躍が期待されています。
戦争の影響で7か国がボイコット、イラン選手は不参加に
開会式では、ウクライナを含む7か国がボイコットしました。これは、侵略を続けるロシアと同盟国ベラルーシの選手が個人資格で出場した2月の五輪と異なり、国を代表して参加することに抗議したためです。また、式の前には米国とイスラエル軍のイラン攻撃に伴う中東情勢の悪化を受け、イラン選手の不参加が発表されました。
国際パラリンピック委員会(IPC)のアンドルー・パーソンズ会長はスピーチでロシアのウクライナ侵攻に触れ、「4年前、世界で起きていることに恐怖を感じた。残念ながら状況は改善していない」と述べ、さらに「スポーツは世界に新たな前進の道と視点を提供することをこのパラリンピックで示していく」と強調しました。
日本選手団は分散参加で笑顔の入場行進
ベローナでの開会式は、翌日の朝から各会場で試合が控えていることから、開催国イタリアを除いて各国・地域の会場参加者は選手、役員それぞれ2人までと、分散開催ならではの措置が取られました。日本はアイスホッケー代表の中村俊介選手(セコム)と福西朱莉選手(板橋区役所)の2選手が会場に参加し、イタリア国旗と日の丸を手に持つなどして笑顔で入場行進しました。
他の選手は、会場群ごとに分かれて喜んで腕を上げるなどする映像が入場行進に合わせてベローナの会場に流される形での参加となりました。式の最後には、コルティナダンペッツォとミラノに設けられた聖火台に同時に火がともされ、大会の幕開けを象徴しました。
この大会は、スポーツの力で平和と希望を発信する一方、国際情勢の複雑さを映し出す形となりました。日本選手団の活躍に注目が集まるとともに、世界の課題を考える機会ともなっています。
