勝田貴元、WRCで日本勢34年ぶりの優勝を達成 サファリラリー・ケニアで歴史的快挙
自動車の世界ラリー選手権(WRC)第3戦、サファリラリー・ケニアが15日まで行われ、トヨタの勝田貴元が日本勢として34年ぶりのWRC優勝を果たした。勝田は16日、オンライン記者会見を開き、改めて喜びを語るとともに、今後の意欲を表明した。
篠塚建次郎以来の快挙に「光栄と誇り」
勝田は、1982年に篠塚建次郎が達成して以来、日本人ドライバーとして2人目となるWRC優勝について、「篠塚さんが34年前、一つの歴史を作った。その2人目になれたことをすごく光栄に思うし、誇りに思う」と述べた。さらに、「今でもまだ実感がなく、夢だったのかなと思うくらいの感覚。ようやく表彰台の一番上に立つことができて、関わってきてくれた皆さん一人一人に感謝したい」と、勝利への感慨を語った。
サファリラリーの厳しい条件を乗り越えた戦略
サファリラリー・ケニアは、荒れたコンディションや頻発する車両トラブルで知られるタフなレースだ。勝田は、「全コーナーを限界で走り切るアプローチではなく、1週間を長く見たマネジメントを重視した」と説明。スピードを多少犠牲にしても、パンクなどのロスを避ける戦略を取ったという。
レース中は、初日に大雨と無線トラブルに見舞われたが、不安を抱えながらも最初のステージを4番手で終えた。2日目はパンクのリスクにさらされ、3日目にもパンクを経験したが、巧みに乗り越えた。周囲のドライバーにも多くのトラブルが発生し、その影響で7番手に落ちたものの、最終的にはトップに立つことができた。勝田は、「1個1個のステージを、1週間を見越した戦いができ、それが結果につながった」と振り返った。
重圧からの解放と今後の展望
これまで惜しい結果が続いていた勝田は、「重圧みたいなものは背負っていたんだなと感じる。気持ち的にすごく軽い感じがする」と、悔しさを晴らした心境を明かした。今後については、「これからは違ったアプローチで、広い視野で戦えるんじゃないかな。今後がすごく楽しみ」と、新たな挑戦への意欲を示した。
ラリージャパンでの優勝を目指す
5月28日から31日にかけて愛知県と岐阜県で開催されるラリージャパンに向けて、勝田は「この1勝を最初で最後にするつもりはもちろんない。これからたくさん(優勝を)取る最初の一歩だと思っている」と強調。さらに、「ラリージャパンでは日本のファンの皆さんの前で優勝を見せられるようにしたい」と、地元での勝利への強い思いを語った。
この勝利は、日本のモータースポーツ界に新たな歴史を刻むものとして、大きな注目を集めている。勝田の今後の活躍が期待される。



