五輪金メダリスト「りくりゅう」記者会見で笑いと涙のエピソード続々
ミラノ・コルティナ冬季オリンピックにおいて、フィギュアスケートの日本ペアとして史上初となる金メダルを輝かせた「りくりゅう」こと、三浦璃来選手と木原龍一選手(木下グループ)が2月25日、東京都内の日本外国特派員協会で記者会見を開催しました。会場は2人の温かいやり取りとユーモアあふれる発言に何度も笑い声が響き、和やかな雰囲気に包まれました。
ショートプログラム後の涙と立ち直りの軌跡
会見ではまず、ショートプログラム後の立ち直りについて質問が集中しました。木原選手が「泣いた」という言葉を口にするたびに会場から笑いが起こる中、彼は当時の心境を詳細に語りました。
「SP後、バスで宿舎に帰る途中、本当に落ち込んでいました。でも2人で振り返るうちに、ここで落ち込んでいる場合じゃないと気づきました」と木原選手は振り返ります。「『明日は絶対160点近くを出して2人で勝とう』と急に僕が言い出したんです。言い出したのも変な話ですが」とユーモアを交えつつ、当時の決意を語りました。
しかしその後も感情が揺れ動き、「朝食を食べながら、なぜか理由もわからないままホウレン草を食べながらまた泣いて。公式練習のウォーミングアップでも理由もわからず泣いてしまいました」と告白。現役生活で初めての経験に戸惑いながらも、パートナーの三浦選手の支えがあったと強調しました。
「璃来ちゃんが内緒でジップロックにメッセージを書いてくれていて。『私たちなら絶対できる。やってきたことがあるから』と。それを見てまた泣いたんですけど、その涙を最後に、弱い自分は全部流して立ち直りました」と、感動的なエピソードを明かしました。
忘れ物エピソードに会場爆笑
互いの強みと弱みについての質問では、木原選手が三浦選手の有名な忘れっぽさに触れ、会場を笑いの渦に巻き込みました。
「弱点ですけど……忘れ物が多い。昨日は空港で荷物を受け取った後に自分のバックパックを忘れて入国審査を通過しちゃったんです」と木原選手が語ると、三浦選手が「その中にメダル入っていました」と付け加え、会場からは「えーっ」という驚きの声とともに大爆笑が起こりました。
木原選手はさらに冗談交じりに、「今回のオリンピックは璃来ちゃんがものすごく忘れ物が多かったので、逆にスケートに集中している証拠で良かった原因かもしれません」と、ポジティブな解釈を披露しました。
真面目すぎる性格と信頼関係
三浦選手は木原選手について、「龍一くんの強みは本当に優しくて真面目なところ。心からの言葉を必ず話してくれる。でも真面目な分、背負い込みやすいところが弱点かもしれません」と分析しました。
木原選手が「ちょっと真面目すぎて」と口を挟むと、三浦選手がすかさず「自分で言う?」と突っ込みを入れ、会場は再び笑いに包まれました。2人の自然な掛け合いが、固い信頼関係を物語っていました。
「ペア大国日本」への思いとユニークな呼びかけ
日本をペア大国にしたいという思いについて質問されると、三浦選手は「興味を持っていただくこと自体が難しかったので、私たちがその場を設けられるようになれればと心から思っています。けががないように、ペアにトライしてほしい」と熱く語りました。
木原選手はさらに具体的な呼びかけを展開。「少しでもペアに興味を持っていただけたら、難しく考えずに挑戦してほしい。『身長が高いから』『ちっちゃいから』じゃなくて、近くにいる子と手をつないで滑るだけでもペアになるので」と、ハードルの低さを強調しました。
そして会見のクライマックスで、木原選手が「少しでも興味を持っていただけたら、璃来ちゃんに電話してください」とユニークなアピールをすると、三浦選手が大笑いし、会場は大きな拍手に包まれました。
ご褒美は「璃来ちゃんとキャッチボール」
ご褒美として2人でやってみたいことを聞かれると、木原選手は「休息が……いや、璃来ちゃんとキャッチボール」と答え、司会者から「もうすぐWBCですからね」とツッコミが入りました。
会見の締めくくりでは、金メダルだけを首にかけている2人を見た司会者が、「璃来さん、銀メダル忘れないでね」と英語で呼びかけ、温かい笑いで幕を閉じました。金メダルの輝き以上に、2人の絆と人間味あふれる姿が印象に残る記者会見となりました。



