静岡県警とカインズが災害対応で連携 駐車場を活動拠点に活用
大規模災害発生時に警察の活動拠点を迅速に確保するため、静岡県警とホームセンター大手のカインズ(本社・埼玉県本庄市)が、2026年3月4日に新たな協定を結びました。この協定により、静岡県内にあるカインズ全25店舗の駐車場が、災害時に県警によって無償で使用可能となります。県警によれば、民間事業者とこのような災害対応協定を締結するのは、全国の警察組織において初めての画期的な取り組みだとしています。
現場拠点としての駐車場活用 他県からの応援車両も受け入れ
協定締結に先立ち、静岡市清水区のカインズ清水店駐車場では、報道陣向けの公開デモンストレーションが実施されました。会場には、レスキュー車や災害用資材を積載した指揮車などが整然と並び、緊迫した災害対応の様子を印象づけました。静岡県警緊急事態対策課とカインズ側の説明によると、この協定はカインズからの積極的な呼びかけによって実現したものです。
具体的には、地震や風水害などの大規模災害が発生した際、静岡県警からの要請に基づき、各店舗の駐車場の一角が活動拠点として提供されます。これには、被災者の救出活動や地域パトロールのための現場拠点としての活用が想定されており、応援のために駆けつける他県の警察車両の駐車スペースとしても利用される見込みです。この取り組みは、行政施設だけに限らず、民間の広い空間を活用することで、より多くの活動拠点を確保し、災害対応の柔軟性と効率性を高めることを目的としています。
防災計画との連携 静岡県の災害対策強化へ
静岡県の防災計画では、従来から静岡空港などの公共施設が災害時の拠点として指定されてきましたが、今回の協定により、民間の商業施設も正式に防災ネットワークに組み込まれることになります。これにより、災害発生時の初動対応が迅速化され、被災地への支援体制がより強固なものとなることが期待されています。
カインズ側は、「地域社会への貢献の一環として、災害時に少しでもお役に立てれば」とコメントしており、企業の社会的責任(CSR)の観点からも意義深い協定と言えるでしょう。静岡県警は、今後も同様の民間企業との連携を模索し、県内全体の防災力を向上させていく方針を示しています。
この協定は、2026年3月5日から正式に運用が開始される予定で、定期的な訓練やシミュレーションを通じて、実践的な活用方法が検討されていく見通しです。災害多発時代において、官民連携の新たなモデルケースとして、他地域への波及効果も注目されています。



