災害時の停電に備え 巡視艇による資機材輸送訓練を実施
大規模災害発生時の停電に備え、点検および復旧のための資材や人材を海上保安庁の巡視艇で愛知県の離島に輸送する訓練が2月16日、実施されました。この訓練は、知多半島の先に位置する日間賀島と篠島を対象として行われ、中部電力パワーグリッドと第4管区海上保安本部が連携して早期復旧体制の構築を目指しています。
強風の中での実践的な訓練
訓練当日は、風速毎秒12メートルというやや強めの風が吹く中、中部電力パワーグリッドの社員5名が半田市の衣浦港から衣浦海上保安署の巡視艇「きぬかぜ」に乗船しました。社員らは、測定機器や各種工具、簡易テントなどの資機材を積み込み、南知多町の日間賀島北港と篠島港を往復する輸送訓練を実施しました。
特に日間賀島では、潮の干満によって岸壁と甲板の間に生じる高低差を実際に体験するなど、実践的な環境下での訓練が行われました。こうした経験は、実際の災害現場で発生し得る課題を事前に把握し、対応策を検討する上で極めて重要です。
早期復旧に向けた協力体制の構築
中部電力パワーグリッド半田支社の鬼頭文雄副長は訓練後、「今回の訓練で得られた知見をしっかりと検証し、災害時の早期復旧に向けた備えをさらに強化していきたい」と意気込みを語りました。この訓練は、大地震などの大規模災害によって定期航路が休航したり、半島側の道路が寸断されたりした場合でも、迅速に復旧作業に着手できるように計画されたものです。
同社と中部電力、第4管区海上保安本部は昨年、災害発生時の相互協力協定を締結しており、既に三重県の鳥羽港や尾鷲港でも同様の訓練を実施しています。これにより、広域的な災害対応ネットワークの構築が進められています。
離島地域の防災力を向上
日間賀島と篠島は、本土から離れた離島であるため、災害時に物資や人員の輸送が困難になるリスクを抱えています。今回の訓練は、そうした地理的な制約を克服し、海上輸送ルートを確保することで、離島地域の防災力向上に貢献することを目的としています。
今後も定期的な訓練を通じて、関係機関間の連携を深め、災害時の迅速な対応体制を整備していく方針です。地域住民の安全・安心を守るため、継続的な取り組みが期待されます。



