大分・佐賀関大規模火災から3か月、復興計画策定は8月めど…住民の不安続く
大分火災から3か月、復興計画は8月めどで住民不安 (18.02.2026)

大分・佐賀関大規模火災から3か月、復興への道のりはまだ遠い

大分市佐賀関で発生した大規模火災から、18日で3か月が経過した。現場では被災建物の公費解体作業が進められているが、地域の将来像を示す復興計画の策定は8月頃とまだ先で、被災者たちは生活再建への不安を抱えながら日々を過ごしている。

焼け跡に残る爪痕と進む解体作業

火災現場では、焼損が激しい田中地区を中心に、ショベルカーが「ゴトゴト」と音を立てながら作業を続けている。自宅が焼け落ちた被災者の一人は、隣の地区で新たに購入した家の片付けに汗を流す日々だ。昨年11月18日夕方に発生したこの火災は、住宅など194棟を焼き、火元の男性1人が死亡。飛び火した無人島・蔦島も含め、計約6万3800平方メートルが焼失した。

公費解体の進捗と所有者不明の問題

市によると、公費解体の対象は「半壊」以上と判定された建物172棟。今月13日現在で149棟の申請を受理し、残り13棟も近く申請される見込みという。しかし、空き家など10棟の所有者が分かっておらず、境界が画定できていない土地も72筆ある。市は、所有者を特定できない場合、裁判所に申し立てて管理人が公費解体を申請できる制度の利用を検討している。

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被災者の住まいと復興計画の遅れ

現在、市営住宅や民間の賃貸型応急住宅(みなし仮設)などに身を寄せているのは94世帯131人(1月28日現在)。市は被災者向けの市営住宅を佐賀関に建設する予定だが、復興計画の策定は8月をめどとしており、被災者の意向調査や意見交換会を踏まえて進められる。現場の大半は「せど」と呼ばれる細い道が入り組んだ住宅密集地で、復興には新たな道路整備が不可欠だ。

住民の悩みと専門家の指摘

自宅が焼け落ちた田中2区の区長(66)は、「地区に戻りたいが、土地の一部が道路になる可能性もある」と話す。同じ場所に再建できるのか、新たな市営住宅に入るべきか、頭を悩ませている。市生活再建支援・復興本部の武安高志事務局長(55)は「被災者の意向を丁寧に聞き取り、最善の選択に向けて共に歩みたい」と語る。

災害復興に詳しい室崎益輝・神戸大名誉教授は「先が見えないと住民の気持ちは地域から離れてしまう。復興計画策定より早く集中的に議論し、共通目標となる方向性を定めることが大切だ」と指摘している。

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