静岡県推奨「わたしの避難計画」、作成者は1割未満 早期避難へ活用促進
静岡県推奨「わたしの避難計画」作成者は1割未満

静岡県が推奨する「わたしの避難計画(わたひな)」の作成者が県民の1割未満にとどまっていることが、県の調査で明らかになった。南海トラフ地震への関心は高いものの、計画作成が進んでおらず、県は早期避難につなげるため、さらなる普及を目指している。

「わたひな」とは何か

「わたしの避難計画」は、発災時にいつ、どこに避難するかを事前に決めておくためのツールだ。県のホームページからスマートフォンやパソコンで簡単に作成でき、自宅の地名を入力し、ハザードマップで洪水や土砂災害、津波の危険性を確認しながら、6つの質問に答えるだけで数分で完成する。津波の場合は「強い揺れが収まったら」や「津波警報が発表されたら」などの避難タイミングが表示され、避難先への到着目安時間も示される。

作成率の低さと課題

県の昨年度の調査では、「わたひな」を作成していたのは回答者の9.9%で、存在を知らない人は3割以上に上った。知っていて作成していない人のうち、3割が「後回しにしていた」、1割が「作成が面倒」と回答。県の担当者は「啓発不足の可能性もある。防災に関心の薄い人にもアプローチし、県民に作ってもらいたい」と話す。

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正常性バイアスへの対策

災害時には「自分は大丈夫」と思い込む正常性バイアスが働き、逃げ遅れる危険がある。「わたひな」は避難開始条件を事前に設定するため、バイアスを回避し適切な避難を促す効果が期待される。

若者防災サロンでの取り組み

県は4月下旬、県庁で「若者防災サロン」を開催し、学生らに「わたひな」の作成を呼びかけた。オンラインを含む約20人が参加し、静岡大学1年の齋藤優さん(19)と高橋咲さん(19)は「良いツールなので、作る意味を伝えれば広まるはず」と期待を寄せた。県は今後、大学祭や企業との協働を通じて普及を進める方針だ。

類似計画との違い

台風などの風水害に備える「マイ・タイムライン」に似ているが、「わたひな」は作成の負担が少なく、手軽に作れる点が利点。スマホ向け防災アプリ「クロスゼロforファミリー」でも作成可能だ。県は作成した計画を冷蔵庫など目につく場所に貼るよう推奨している。

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