元教員による性被害でPTSD発症、札幌地裁が1100万円の賠償命令を下す
元教員の性被害でPTSD、札幌地裁が1100万円賠償命令

通信制高校在学中に繰り返された性被害、元教員に賠償命令

札幌市の通信制高校に在学中、元教員から性被害を受け心的外傷後ストレス障害(PTSD)を発症したとして、元生徒の20歳代女性が元教員と学校側に計約2000万円の損害賠償を求めた訴訟がありました。この訴訟において、札幌地裁(守山修生裁判長)は2月20日、元教員に1100万円の支払いを命じる判決を言い渡しました。

卒業後も続いた被害とPTSD診断

札幌地方裁判所の判決などによりますと、女性は高校1年時から授業を担当していた元教員に体を触られるなどの被害を受け、卒業するまで何度も性的な行為をさせられていたことが明らかになりました。さらに、道外の大学に進学した後も被害が継続し、2023年には心的外傷後ストレス障害(PTSD)の診断を受けるに至っています。

裁判長「判断能力の未熟さに便乗した」と指摘

守山裁判長は判決理由において、「元教員は女性の判断能力の未熟さや自己肯定感の低さに便乗した」と明確に指摘しました。教育者としての優位な立場を利用し、女性の性的な自己決定権を侵害したとして、性行為自体を違法と認定したのです。

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この判決は、教員と生徒という権力関係の中で行われた行為の違法性を厳しく断じたものと言えるでしょう。裁判長の指摘通り、教育現場における信頼関係を悪用した行為は、生徒の人格形成に深刻な影響を与える重大な問題です。

学校側の責任は認められず

一方で、女性は学校側の管理責任も主張していましたが、判決は「学校の授業などと密接に関連するものではない」として、学校に対する請求を棄却しました。この判断は、個々の教員の行為と学校組織の責任の範囲を区別したものと解釈できます。

この事件は、教育現場における性被害の深刻さと、被害者が長期間にわたり苦しむ実態を浮き彫りにしています。PTSDという診断が下されたことからも、心理的影響の大きさが窺えます。判決は被害者に対する一定の救済を示したものの、教育現場全体の防止策の重要性を改めて問いかける内容となっています。

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