草加の高校生が子ども食堂の英語ガイドを制作 多様な子どもたちの交流の場に
埼玉県草加市内の子ども食堂を英語で紹介するリーフレットが、市内の公共施設などで配布されている。制作したのは、同市に住む開智日本橋学園高校1年の深井尊さん(16)。「いろいろな子どもたちが子ども食堂に来られるように」との願いから、多言語化による情報発信に取り組んだ。
国際バカロレアの課題として地域貢献を実践
深井さんの取り組みは、学校での学びから始まった。開智日本橋学園は国際的な教育プログラム「国際バカロレア」を導入しており、中学1年から高校1年が対象の「ミドルイヤーズプログラム」では、生徒自身が設定したテーマを探求する「パーソナルプロジェクト」に挑戦する。
「地元に恩返ししたい」と考えていた深井さんは、草加市を題材に課題を探った。子ども食堂を調べるうちに、外国人の利用者が少なく、外国語での情報提供が乏しいことに気づいた。「子ども食堂は『地域の交流の場』としての役割もある。いろいろな人が来られるようになれば」と、情報発信の多言語化を思いついた。
15カ所の子ども食堂を詳細に紹介 年齢表記でわかりやすく
リーフレットのタイトルは「Kodomo Shokudo Locations in SOKA」。三つ折りで、計15カ所の子ども食堂をマップで分かりやすく紹介している。それぞれの住所や開設時間、年齢別の利用料金、連絡先などをまとめた。
市内の子ども食堂を一覧できる資料としては、「こども応援ネットワーク Pine」が制作した日本語の「こどもサードプレイスマップ」があった。深井さんはパインの会合に参加して自らの思いを伝え、掲載情報の提供を受けた。
問い合わせ先などが不明だった子ども食堂は自ら調査。日本と学校制度が異なる国の人にも理解できるよう、学年表記を年齢表記に改めるなどの工夫を凝らした。
英文推敲とデザインに協力を得て完成
英文にする際は、英語を母語としない人でも理解できる表現に頭を悩ませた。父の誠さん(50)の知人の英国人の助言を受け、市職員ともやりとりを重ね、推敲を重ねた。
デザイン面でも、誠さんの知人のデザイナーの協力を受け、子ども食堂の楽しさが伝わるような明るい色を基調としたものに仕上げた。クラスメートからの助言もあり、子ども食堂で提供されている手作りの料理を写真で紹介し、視覚的に伝わるようにした。
昨秋、リーフレットが完成。千部印刷し、市役所などで配布している。
協力の大切さ学び 多様な人々の交流の場に期待
深井さんは「いろいろな方の協力で見やすく、わかりやすいものができた。協調することの大切さを知るいい機会になった」と振り返る。
さらに、「子ども食堂が、日本の人も外国籍の人も、互いを知り、分かち合える場所になれば」と期待を込めた。この取り組みが、地域の子ども食堂をより開かれた交流の場へと導く一歩となることが期待される。



