宇宙模した設備やがん細胞着色…高校改革基金で変わる拠点校の実像
宇宙模した設備やがん細胞着色…高校改革基金拠点校の実像

文部科学省は、公立高校の改革を推進するため、3年間で総額2950億円に上る「高校教育改革促進基金」の初めての採択校として、富山県と静岡県の6校を選定しました。これらの学校は、理数系人材や専門人材を育成する「地域の拠点校」としての役割を担う見込みです。

高校改革基金が目指す拠点校の姿

この基金によって、地域の「拠点」となる高校はどのような姿になるのでしょうか。国の改革に先駆けて独自の取り組みを進めてきた高校の事例から、その実像を探ります。

文理融合教育を実践するつくばサイエンス高校

4月末、茨城県立つくばサイエンス高校(つくば市)を訪問すると、普通科の1年生がロボット製作に取り組み、プログラミングによって指示通りに動かす実習が行われていました。これは1年生全員が学ぶ「理数探究基礎」の授業の一環です。この科目では、生徒自身が設定した課題に対して、統計やデータ分析の手法を用いて探究する力の基礎を養います。2年次の「理数探究」と合わせて必履修となっており、普通科では珍しい取り組みです。この日は、実体験を通じて論理的思考を学びました。

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1年生の春日部秀龍さん(15)は、「難しかったが、やるうちに理解が深まった。社会に出たら文系も理系も両方の要素が大切。文理で分けずに学べるのは良いと思う」と語りました。

つくばサイエンス高校は、「科学技術の拠点校」となることを目標に、2023年に工業高校を改編して開校しました。科学技術科と普通科を設置し、普通科では文理分けを行わず、3年次でも選択科目を通じて両方の要素を学べるカリキュラムを採用しています。科学技術科では大学規模の研究設備を整備し、日常的に大学教授や研究者と交流できる仕組みも整えています。

化学生物領域の先進的な取り組み

科学技術科の化学生物領域では、宇宙を模した実験設備や、がん細胞に着色する技術など、高度な研究が行われています。これらの設備は、生徒が実際の研究現場に近い環境で学べるように設計されており、探究心を刺激します。

このような先進的な教育環境は、高校改革基金の採択校にも波及することが期待されています。文部科学省は、基金を通じて全国各地に同様の拠点校を創出し、理数系人材や専門人材の育成を加速させる方針です。

今後、採択された富山県と静岡県の6校でも、それぞれの地域特性を生かしたカリキュラムや設備が導入される見込みで、高校教育の新たなモデルケースとなることが注目されています。

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