立命館APUが「適正校」から除外、留学生の入国手続きに影響
学生数の半数を留学生が占める立命館アジア太平洋大学(APU、大分県別府市)が、入管難民法に基づく必要な届け出を怠ったため、留学生の在留資格取得手続きが簡素化される「適正校」から除外されたことが明らかになった。この除外により、手続きの煩雑化が生じ、2026年4月入学を予定する留学生約330人のうち、約100人の入国が遅れる可能性があり、新学期開始に間に合わない恐れがある。
適正校制度と除外の背景
出入国在留管理庁は、大学や専門学校などの教育機関に対し、留学生の氏名や国籍などの情報を適切に届け出ることを条件として、適正校を選定している。通常、在留資格を取得する際には預金残高証明書などの提出が必要だが、適正校に選ばれた機関ではこの手続きが免除される。しかし、届け出の不備などで連続して2回指導を受けると、適正校から除外される仕組みだ。
APUによると、福岡出入国在留管理局から2022年頃に、留学生の受け入れ状況に関する届け出を求める公文書が届いたが、大学側は確認を怠った。その後、2024年11月に同管理局から、2023年分の届け出がないとする指導書が送付された。一方で、引き続き適正校に選定するとした書類も同封されていたことから、APUの担当者は対応が不要と判断したという。
しかし、2025年10月には2度目の指導書と、適正校から除外されたことを通知する文書が送付され、除外が確定した。APUの大沢芳樹事務局長は取材に対し、「公文書を適切に取り扱い、期日までに必要な届け出を出すという基本的なことができておらず、大学として重く受け止めている」と謝罪の意を表明した。
APUの留学生受け入れ実績と影響
APUは2000年4月に開学し、国際的な教育環境を特徴とする。2025年11月1日時点で、学部と大学院の学生の約半数にあたる3,291人が、118か国・地域からの留学生で構成されている。同大学は少なくとも2021年から適正校に選定されており、今回の除外は初めての事例となる。
適正校から除外されたことで、今後は留学生が在留資格を取得する際に、預金残高証明書などの追加書類の提出が必要となり、手続きが複雑化する。これが原因で、4月入学を予定する留学生のうち約100人の入国が遅れる見込みで、新学期の開始に支障を来す可能性が高い。大学側は現在、関係機関と連携して対応を急いでいるが、具体的な解決策はまだ明らかにされていない。
この問題は、留学生に依存する教育機関の管理体制の重要性を浮き彫りにした。適正校制度は、留学生の円滑な受け入れを促進する一方で、届け出の不備が重大な影響を及ぼすことを示している。APUは今後、再び適正校に選定されるためには、厳格な文書管理と届け出プロセスの改善が求められるだろう。



