明大明治の国語授業「言葉の息吹」、2年間で100編の詩を味わう独自の帯企画
明大明治の国語授業「言葉の息吹」、2年で100編の詩を味わう (26.02.2026)

明大明治の国語授業「言葉の息吹」、2年間で100編の詩を味わう独自の帯企画

明治大学付属明治高等学校・明治中学校(東京都調布市)は、高3生の90%以上が推薦で明治大学に進学する大学付属校として知られています。この特長を生かし、受験対策に時間を割かず、各教員が専門性を活かしたオリジナリティ豊かな授業を展開しています。その一環として、国語科では中2・中3の2年間にわたる帯企画「言葉の息吹―人生に寄り添う言葉―」が実践されており、生徒たちが詩の世界に深く浸る貴重な時間を提供しています。

大学付属校ならではの教育方針と授業の自由さ

教務主任の飯塚浩芳教諭は、同校の教育方針について次のように説明します。「本校では基礎学力の定着を最も重視し、学習指導要領に基づいた年間計画を立てています。その上で、各教員が生徒の興味を引き出す授業を工夫しています。受験対策に縛られないため、専門性を活かした指導が可能で、これが大学付属校の大きなメリットです」と語ります。これまでには、詩や図書を紹介する「言葉の息吹」や、毎回の授業で意見文を書く帯企画など、多様な取り組みが行われています。

「言葉の息吹」の具体的な実践と生徒の反応

1月19日、中学3年C組の国語授業では、内田修平教諭が担当する「言葉の息吹」が行われました。この企画は、授業冒頭の10~15分間で、内田教諭が選んだ詩をクラス全員で朗読し、鑑賞するものです。中2から継続して参加してきた中3生たちは、これまでに87編の詩を味わってきました。

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この日は、生徒たちが創作した詩3編が紹介され、鑑賞が進められました。チアリーディングへの熱意を表現した作品や、英語学習を比喩で描いた詩など、個性豊かな作品が披露されると、生徒たちは深くうなずいたり、笑い声を上げたりしながら熱心に聞き入っていました。内田教諭は講評で、「AIで文章が簡単に作れる時代ですが、言葉には体温が伴うものです。皆さんの作品からはその体温を感じました」と述べ、生徒の内面に寄り添う姿勢を示しました。

その後、茨木のり子の詩「みずうみ」が88編目として紹介されました。内田教諭は、作者の略歴を解説した後、全員で朗読を行い、生徒たちは作者の心情に思いを馳せながら詩を味わいました。内田教諭は、「孤独と向き合うことで生まれる内面の静けさは、周囲に流されない基盤となり、その人の魅力を形作ります」とまとめ、詩の深いメッセージを伝えました。

帯企画の目的と生徒への影響

内田教諭は、2018年度から帯企画を実施し、中学生には詩を、高校生には図書を紹介してきました。テストや成績評価を行わないこの取り組みは、「受験対策ではなく、国語の本質に触れる時間を設けたい」という思いから始まりました。扱う内容は、茨木のり子や谷川俊太郎などの詩人の作品に加え、人気ポップロックバンドの歌詞も含まれ、多様な言葉に触れる機会を提供しています。

中3生が卒業するまでに100編の詩を紹介する予定で、内田教諭は生徒たちの変化を実感しています。「中2の頃は目が合わない生徒もいましたが、最近は顔を上げて聞くようになり、目を合わせるようになりました。詩集を買って読んだと報告してくれる生徒もいます」と語り、継続的な取り組みの効果を強調します。

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卒業時には、100編の詩をまとめた詩集「言葉の息吹―人生に寄り添う言葉―」を中3生に贈呈します。内田教諭は、「この企画の最大の目的は、生徒の人生に寄り添う言葉を提供することです。折に触れて読み返す、お守りのような存在になってほしい」と願いを込めています。

今後の教育展望

同校では、基礎学力の定着を重視しつつ、教員のオリジナリティを活かした授業を推進していく方針です。飯塚教諭は、「教科間で情報を共有し、良い点を取り入れることで、生徒の主体的な学びを後押しする教育を実践したい」と結び、今後の発展に期待を寄せています。