佐賀県の人口、戦後初めて80万人を下回る
総務省が2025年5月29日に公表した2025年国勢調査の速報値によると、2025年10月1日時点の佐賀県の人口は78万1214人となり、2020年の前回調査と比較して3.73%減少しました。これは戦後初めて80万人の大台を割り込む結果であり、減少率が3%を超えるのは1970年(3.83%)以来、実に55年ぶりのことです。減少幅は2000年の調査以降拡大を続けており、人口減少に歯止めがかからない深刻な状況が浮き彫りとなっています。
全国7番目の少なさ、減少率は全国平均を下回る
国勢調査は5年に1度実施される全国規模の調査です。佐賀県の人口は全都道府県の中で7番目に少なく、減少率は全国平均の2.45%を下回りました。内訳は男性が37万1728人、女性が40万9486人でした。一方、世帯数は核家族化の進行などを背景に増加傾向が続いており、2.21%増の31万9603世帯となりました。
増加したのは3市町のみ、鳥栖市などで勢い鈍化
市町別の人口増減を見ると、人口が増加したのは福岡都市圏に近い県東部の鳥栖市、基山町、上峰町の3市町のみでした。みやき町はほぼ横ばいを維持しました。基山町の担当者は「子育て政策の充実により、子育て世代の転入が増えていることが寄与している」と説明しています。しかし、これらの市町の上昇率はいずれも1%未満にとどまりました。特に、工場や物流施設の集積が進む鳥栖市では、2000年から2015年にかけて上昇率が5%を超える急速な人口増加が見られましたが、近年は勢いが減速しています。
減少率トップは玄海町、17.74%減
人口が減少した市町の中で、減少率が最も高かったのは玄海町で17.74%減、次いで太良町の11.94%減、大町町の8.77%減が続きました。玄海町は県内で最も人口が少なく、2番目が大町町、3番目が太良町となっています。
県は「健闘」と評価するが、30年で約10万人減
引馬誠也副知事は5月29日の報道陣の取材に対し、増減率の全国順位が5年前の23位から18位に改善したことを踏まえ、「佐賀県は大いに健闘している」と強調しました。しかし、県の人口は1995年の88万人台をピークに減少を続け、30年間で約10万人減少しました。高齢化の進行や耕作放棄地の増加など、人口減少を巡る課題は一層深刻化しています。



