佐賀市がCO2液化事業の検討を開始 伊藤忠商事など3社と覚書を締結
佐賀市は、同市高木瀬町にある市清掃工場で排出される二酸化炭素(CO2)について、液化事業の実現可能性を探るため、伊藤忠商事など3社と覚書を締結した。この取り組みは、CO2を回収して再利用する「カーボンリサイクル」のさらなる促進を目指すもので、液化によって遠隔地への輸送や販売が可能になることが期待されている。
先進的なCO2回収プラントの実績を背景に
市によると、佐賀市清掃工場では2016年8月から、ゴミ焼却時に発生する排ガスからCO2を分離回収する先進的なプラントを稼働させている。これまでに回収した気体のCO2は、野菜や花などの栽培に利用する企業に提供され、有効活用されてきた。こうしたリサイクル実績を積み重ねてきたことが、今回の液化事業検討の基盤となっている。
液化CO2の需要と供給の課題
液化されたCO2は、炭酸飲料や食品、ドライアイスなどに広く用いられているが、近年では国内の石油精製・化学工業の再編などを背景に、供給が需要に追いついておらず、安定的な供給が課題となっている。この状況を踏まえ、佐賀市の取り組みは新たな供給源として注目される可能性がある。
3社との連携で多角的な検討を推進
覚書は、伊藤忠商事(東京都)、日本液炭(同)、伊藤忠工業ガス(同)と2月27日に締結された。4者はそれぞれの専門分野で役割を分担し、CO2の液化に向けて、品質や安全性の評価、関係法令・規制への対応など、多角的な検討を進めていく方針だ。
市の担当者は、「この取り組みを通じて、カーボンリサイクルの『佐賀発の事業モデル』を構築したい」と意気込みを語っている。佐賀市は、環境技術の革新と地域経済の活性化を両立させるモデルケースとして、全国に先駆けた事業展開を目指す構えだ。



