三重県鳥羽市沖と青森県沖で相次ぐ貨物船事故、専門家「見張り不十分の可能性高い」と指摘
鳥羽市沖と青森県沖の貨物船事故、専門家「見張り不十分の可能性」

三重県鳥羽市沖と青森県沖で相次ぐ貨物船事故、専門家が「見張り不十分」の可能性を指摘

2026年3月17日、三重県鳥羽市沖と青森県沖で相次いで発生した貨物船事故について、水難事故の専門家らが「見張り不十分の可能性が高い」との見方を示した。これらの事故は、海上安全に対する重大な懸念を呼び起こしている。

相次ぐ海上衝突事故の背景

三重県鳥羽市沖では、2026年2月に貨物船と釣り船との衝突事故が発生したばかりである。これに続く形で青森県沖でも未明に貨物船事故が起き、海上交通の安全確保が急務となっている。専門家は、両事故とも基本的な見張りの不足が原因である可能性を強く示唆している。

海上衝突予防法に基づく義務と協力

海上衝突予防法では、船が交差する場合、操縦性能が制限された船に対して、動ける船側に原則として衝突回避の義務が課せられている。しかし、漁船側も汽笛を鳴らしたり無線で注意喚起を行ったりするなど、衝突回避に協力する必要がある。この相互の協力体制が適切に機能していなかった可能性が指摘されている。

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専門家の分析と見解

水難学会理事で長岡技術科学大学の斎藤秀俊教授は、青森県沖の事故が未明に発生した点について、「夜間航行でも見張りの方法はあり、『夜だから』は言い訳にならない」と厳しく指摘した。また、元第3管区海上保安本部長で日本水難救済会の遠山純司理事長は、「互いに灯火して、見張りをしていれば気づくことが可能で、衝突回避の動作はできた」との認識を示した。

遠山理事長によれば、青森県沖の現場は北海道から本州に向かう貨物船の航路筋と、多くの漁船が活動する海域が重なる地点である。航行経験を持つ同理事長は、「鳥羽市沖のほうが船舶の密度は高いが、見張りをせずに航行すると事故が起きる危険性はある」と警告している。

漁船の操縦技能と事故の不可解さ

春先は冬を越して久々に出航する漁船が多くなる時期だが、斎藤教授は今回の事故について、「鳥羽市沖の事故の釣り船とは異なり、漁船の乗組員は操縦技能が高いプロフェッショナルである。今回のような事故が起きるのは正直考えにくい」と述べ、プロの漁船乗組員が関与した点に疑問を投げかけた。

これらの専門家の指摘は、海上事故防止には適切な見張りと法規順守が不可欠であることを改めて浮き彫りにしている。関係当局は原因究明を急ぎ、再発防止策の強化が求められている。

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