香川で鉄道作業員がマリンライナーにはねられ死亡 安全手順逸脱か、JR四国が調査
香川で鉄道作業員がマリンライナーにはねられ死亡

香川県で鉄道作業員がマリンライナーにはねられ死亡 安全手順の逸脱が焦点に

香川県坂出市のJR讃岐府中駅付近で3日未明、JR四国のグループ会社「四国電設工業」に所属する47歳の男性作業員が、岡山発高松行き快速電車「マリンライナー」にはねられ死亡する事故が発生しました。JR四国は、男性が電車の通過前に線路上に立ち入った原因を徹底的に調査する方針を明らかにしています。

経験豊富な責任者が事故に 安全手順は守られていたか

事故現場では、電気設備の部品交換工事が予定されており、男性は20年以上の鉄道電気工事経験を持つ現場責任者として、JR四国や協力会社の社員ら計6人とともに作業に当たる予定でした。JR四国の安藤公志・電気課長らは3日午後に緊急記者会見を開き、「尊い人命が失われ、迷惑をかけたことをおわび申し上げる」と陳謝しました。

安藤課長らの説明によると、7人は現場近くの踏切で工事の流れを確認した後、男性と別の55歳の男性作業員が現場付近に移動。本来の手順では、電車の通過後、赤信号にして工事区間を閉鎖する手続きの完了を確認してから、2人が線路上で作業を始める予定だったとされています。

経験浅い作業員も線路上に 安全管理の徹底が課題に

事故に巻き込まれた55歳の作業員は、鉄道電気工事の経験が約9か月と比較的浅く、JR四国の聞き取り調査に対し、「責任者が入っていったので、『もういいんだ』と思ってついていった」と説明したといいます。この発言は、安全手順が適切に守られなかった可能性を示唆しています。

JR四国は、これまで閉鎖前に線路上で作業を始めたことによる事故は把握しておらず、当時の運行ダイヤもおおむね平常だったと説明。「閉鎖前に線路に立ち入った原因を調査し、対策を検討する」としています。事故現場付近を通過するマリンライナーは、通常通りの運行が続けられています。

捜査と調査が本格化 業務上過失致死容疑も視野に

坂出警察署は、業務上過失致死容疑を視野に関係者から事情を聞く方針を固めています。また、国の運輸安全委員会も3日、鉄道事故調査官2人を現場に派遣。関係者への聞き取りを開始し、事故車両の詳細な調査を行いました。

横飛雅俊調査官は報道各社の取材に対し、「鉄道関係の作業員が亡くなっていることが特異だ。原因などはこれから調査する」と述べ、事故の背景を探る調査が本格化する見通しです。事故車両の確認作業も進められ、安全対策の再点検が急がれています。

この事故は、鉄道工事における安全管理の重要性を改めて浮き彫りにしました。JR四国は、再発防止に向けた具体的な対策を検討するとともに、関係機関と連携して真相解明に努める構えです。