富士急ハイランド死亡事故、現場責任者を書類送検へ ブザー鳴らさず車両動かした疑い
富士急ハイランド死亡事故、現場責任者を書類送検へ

富士急ハイランド死亡事故、現場責任者を書類送検へ ブザー鳴らさず車両動かした疑い

山梨県富士吉田市の遊園地「富士急ハイランド」で昨年2月に発生した死亡事故を巡り、県警は近く、現場責任者を業務上過失致死容疑で書類送検する方針を固めたことが明らかになった。事故は人気アトラクション「ええじゃないか」の点検作業中に起き、従業員が車両とレールの間に挟まれて死亡したもので、安全確認の不備が指摘されている。

事故の詳細と捜査の進展

事故は昨年2月28日午前、富士急ハイランド内のアトラクション「ええじゃないか」で発生した。点検作業をしていた従業員(当時29歳、富士河口湖町在住)が、動き出した車両とレールの間に挟まれ、出血性ショックにより死亡した。捜査関係者によると、現場責任者(40歳代の男性)は安全確認が不十分な状態で誤って車両を動かし、従業員を死亡させた疑いが持たれている。

これまでの任意の調べでは、現場責任者が「点検時に車両を動かす際に使うブザーを鳴らさずに車両を動かしてしまった」と説明していたという。事故を巡っては、会社側と従業員の遺族との間で示談が成立しているが、事案の重大性を踏まえ、県警は起訴を求める「厳重処分」の意見を付ける見通しだ。

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再発防止策と過去の事故の歴史

富士急ハイランドは昨年5月、再発防止策として、車両を操作する電源部にカギをかけ、点検作業時に作業員全員が戻るまで解錠できない仕組みを導入した上で、ええじゃないかの営業を再開した。同園は取材に対し、「引き続き捜査に全面的に協力してまいります」とコメントしている。

しかし、同園では過去にもアトラクション関連の事故が複数発生しており、点検作業中の死亡事故は1982年に2件起きており、今回で3例目となる。2007年12月には、ええじゃないかの部品交換作業中の男性社員が、動き出した車両のタイヤとレールの間に挟まれて胸の骨を折る重傷を負った事故もあった。この際も、電源を切るなど作業手順を守らなかったことが原因とされている。

さらに、2012年4月には走行中のジェットコースターからボルトが落下し、真下を歩いていた女性の額に当たる事故が発生。女性は軽傷だったものの、2020年7月にも同様の事故が起きている。

安全への取り組みと今後の課題

富士急ハイランドでは、今回の事故を教訓に、従業員が亡くなった2月28日を「安全の誓いの日」と定めた。同日には、園近くに建てられた従業員らを弔う石碑の前で冥福を祈るとともに、職員らが安全管理への意識を再確認するための会を開くという。

この事故は、遊園地業界における安全対策の重要性を改めて浮き彫りにした。富士急ハイランドは再発防止策を講じているが、過去の事故の繰り返しを防ぐためには、継続的な監視と従業員教育が不可欠だ。県警の捜査結果が、今後の安全基準の強化につながることが期待される。

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