東京都杉並区を流れる善福寺川の水害対策として東京都が計画する地下調節池の整備工事をめぐり、地域住民から反対や不安の声が広がっている。これを受け、岸本聡子区長は10日、住民への説明を十分に行うよう都に要望したことを明らかにした。
区長声明で説明不足を指摘
岸本氏が10日に区のホームページに掲載した声明によると、区は8日、住民の理解が不十分な現状を踏まえ、着工を遅らせるなどの対応を取るよう都に申し入れた。また、本格的な着工前に着座形式の住民説明会を開くよう求めた。岸本氏は声明で「住民との信頼関係を大切にしながら、丁寧に進めることが何より重要」と述べた。
工事初日に抗議、作業中断
工事は11日に現地作業が始まる予定だったが、反対住民らが周辺に集まって抗議。都は工事車両が現場に入れなかったとして、この日の作業を中止した。都は「引き続き工事は進める」としている。
背景と反対運動
善福寺川流域では2005年や2014年の集中豪雨で浸水被害が相次ぎ、都が対策を進めている。今回の工事は、都道などの地下にトンネル式の調節池を造り、川沿いに設置する取水施設などから増水時に水を取り込む計画。しかし、工事に伴う公園の一部取り壊しや樹木伐採などで環境に悪影響が出るとして、反対活動が続いている。
住民からは「説明が不十分だ」「環境破壊を防ぎたい」といった声が上がっており、今後の動向が注目される。



