囚人墓標58基なぎ倒し事件、お盆までに再建へ 防犯カメラ設置で再発防止
囚人墓標58基なぎ倒し、お盆までに再建へ 防犯カメラ設置

北海道月形町の篠津山霊園で、樺戸集治監(後の樺戸監獄)の囚人の墓標58基がなぎ倒された事件で、霊園を管理する町は、お盆までに再建を目指す方針を固めた。すでに民間などから支援の申し出も寄せられている。

事件の概要と経過

事件が発覚したのは5月4日午前8時ごろ。町から霊園の管理を委託された高齢者事業団の職員が、囚人墓地の一区画の全ての墓標が倒れているのを発見した。中には土台ごと倒れたものもあった。一般市民の墓への被害は確認されなかった。

町によると、3日午後5時ごろには異変はなかった。一夜のうちに一区画だけで全ての墓標が一斉に倒れた状況から、強風などの自然災害とは考えられないと判断。道警に被害届を提出した。岩見沢署は器物損壊事件として捜査を進めている。

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地元の反応と推測

ある地元関係者は「いたずらや面白半分で蹴り倒したのではないか」と推測する。町の担当者は「北海道開拓の礎を築いた先人の尊厳を汚すような行為だ」と憤りをあらわにした。地元では毎年追悼式を営み、慰霊を行っている。

樺戸集治監の歴史と囚人墓地

教育委員会によると、樺戸集治監は1881(明治14)年に開庁。名称を変えながら1919(大正8)年の廃監まで、多数の政治犯や凶悪犯を収容した。囚人たちは過酷な道路開削のほか、農地の開墾やインフラ整備などを担った歴史がある。

囚人墓地に眠るのは、病気や事故などで死亡した1046人のうち、引き取り手のなかった1022人。個人墓標は406基あり、このうち58基が被害に遭った。

今後の対策

過去に同様のトラブルはなかったが、インターネット上で「心霊スポット」とうわさする動きもあるといい、町は防犯カメラを設置して再発防止を図る。再建はお盆までに完了する見通しで、関係者は安堵と憤りが入り混じった複雑な心境だ。

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