救急車が農道で脱輪し搬送18分遅れ、搬送中の妊婦が流産 消防本部が謝罪
救急車脱輪で搬送18分遅れ、妊婦流産 消防本部謝罪 (05.03.2026)

救急車が農道で脱輪し搬送が18分遅れる 搬送中の妊婦が流産

群馬県太田市消防本部は5日、妊娠していた同市の20歳代女性を搬送中の救急車が脱輪し、搬送が18分遅れたと発表した。女性はその後、流産したことが明らかになった。病院側は搬送の遅れと流産の因果関係はないとしているが、消防本部は女性とその家族に対して謝罪を行った。

深夜の緊急通報から始まった一連の出来事

発表によると、事案は3月4日午前4時55分頃に発生した。同市浜町のコンビニ店駐車場にいた男性から「妻が妊娠21週で下腹部痛を訴えている」との内容で119番通報があった。駆けつけた救急隊は、まず女性のかかりつけである栃木県佐野市の病院に向かったが、対応が困難と判断されたため、搬送先を同県下野市の自治医科大学付属病院に変更した。

農道での脱輪事故と搬送遅延の詳細

しかし、午前7時5分頃、同市上台の幅約5メートルの農道を走行中、対向車線のトラックとすれ違う際に救急車が脱輪する事故が発生した。このため、応援要請を受けた現地の別の救急隊が対応し、結果として当初の予定より18分遅れて同病院に女性を搬送することとなった。消防本部の説明では、農道の走行はカーナビゲーションの表示に従ったものだという。

病院と消防本部の見解の相違

自治医科大学付属病院は、搬送の遅れと女性の流産との間に因果関係はないとの見解を示している。一方、太田市消防本部は、搬送業務に遅延が生じたこと自体について、女性とその家族に対して公式に謝罪した。この事故は、緊急医療搬送におけるルート選択や道路状況の判断など、救急活動の課題を浮き彫りにする事例となった。

現在、消防本部では事故の詳細な原因調査を進めており、再発防止策の検討も行っているとされる。地域住民からは、救急車の安全な運行と迅速な搬送体制の強化を求める声が上がっている。