紀州ドン・ファン事件、大阪高検が最高裁へ上告 殺人罪で二審も無罪維持
紀州ドン・ファン事件、大阪高検が最高裁へ上告

紀州ドン・ファン事件、検察が最高裁へ上告 二審も無罪維持に異議

「紀州のドン・ファン」と呼ばれた資産家、野崎幸助さん(当時77)が急性覚醒剤中毒で死亡した事件をめぐり、殺人罪などに問われた元妻の須藤早貴被告(30)について、大阪高等検察庁は4月6日、一審に続いて無罪とした大阪高等裁判所の判決を不服として、最高裁判所に上告した。検察側は上級審での適正な判決を求め、司法判断の最終段階へと争いを移行させた。

検察側の上告理由と事件の経緯

大阪高検の畑中良彦・次席検事は「上告審で適正な判決を求めるため、本日上告の申し立てをした」とコメント。検察側は、二審判決が事実誤認や法令違反を含むと主張し、最高裁での再審理を要請している。

事件は2018年5月、和歌山県田辺市の自宅で野崎さんが死亡したことに端を発する。死亡当日、自宅で2人きりだった須藤被告が、致死量の覚醒剤を摂取させて殺害したとして逮捕・起訴された。しかし、一審の和歌山地方裁判所(裁判員裁判)は、野崎さんが自ら覚醒剤を入手して過剰摂取した可能性も残るとして、無罪判決を下した。

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二審判決の詳細と争点

3月23日に言い渡された大阪高裁判決は、事件前に須藤被告が「覚醒剤 過剰摂取」と検索していた点など、「犯人と強く疑わせる事情」が複数存在することを認めた。しかし、裁判所はこれらの状況証拠を慎重に吟味し、「間違いなく犯人だとまでは言えない」とする一審の判断を支持。不合理で許容できないものではないとして、無罪を維持した。

判決文では、検察側が提出した証拠が完全な確証に至らず、合理的な疑いを排除できないと結論づけられた。これにより、刑事事件における「疑わしきは罰せず」の原則が強調される形となった。

今後の展開と社会的影響

最高裁への上告により、事件は最終的な司法判断を待つ段階に入った。上告審では、以下の点が焦点となる見込みである。

  • 覚醒剤摂取の経緯と死因の因果関係
  • 須藤被告の行動と証拠の評価
  • 一審・二審の事実認定が適切であったかどうか

この事件は、富裕層を巻き込んだスキャンダルとして注目を集め、司法プロセスにおける証拠の重要性を浮き彫りにしている。判決の行方によっては、類似事件の捜査や裁判の在り方にも影響を与える可能性がある。

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