王将社長射殺事件の第7回公判で警察官が捜査経緯を証言
「餃子の王将」を展開する王将フードサービスの元社長、大東隆行さん(当時72歳)を射殺したとして、殺人などの罪に問われている特定危険指定暴力団・工藤会系組幹部の田中幸雄被告(59歳)の第7回公判が2026年2月20日、京都地裁(京都市中京区)で開かれた。検察側証人として出廷した警察官が、犯行に関与したとみられる軽自動車の捜査経緯について詳細な証言を行った。
事件の概要と被告の主張
起訴内容によれば、事件は2013年12月19日に発生。大東さんが京都市山科区の本社前で拳銃により撃たれて死亡したとされる。被告の田中幸雄氏は一貫して無罪を主張しており、今回の公判でもその姿勢に変化は見られなかった。
軽自動車をめぐる検察側の主張
検察側の冒頭陳述では、事件に関係した可能性が高いスクーターが2013年10月に京都市内の飲食店から盗まれた際、現場の防犯カメラにスクーターと軽自動車が一緒に走り去る様子が捉えられていたことが明らかになった。検察側は、この軽自動車が福岡県を拠点に活動していた被告の幼なじみの所有物であり、被告が事件前に借りていたと強く主張している。
警察官の証言内容
証人として出廷した警察官は、軽自動車の特定過程について次のように説明した。
- 捜査では、京都府と福岡県を中心に、外装が類似する約40台の車両を対象に絞り込みを行った。
- 福岡県に焦点を当てた理由として、「王将フードサービスとトラブルのある人物が福岡県にいたから」と具体的に言及。
- 「暴力団とつながりがある人か」との質問に対し、「あると聞いていました」と答えた。
警察官は、これらの判断が「捜査員としての経験に基づくもの」であると強調した。
弁護側の反論と今後の見通し
弁護側は、他の地域の車両も調査すべきだったのではないかと質問を投げかけたが、警察官は先の回答を繰り返した。今後の公判スケジュールとしては、3月23日の第10回公判まで証人尋問が続き、6月29日の第11回公判で論告求刑が行われる予定。判決言い渡しは10月16日に設定されている。
この事件は、企業トップに対する暴力団関与の疑いが焦点となっており、今後の審理の行方に注目が集まっている。証拠の積み重ねと双方の主張がどのように展開するかが、裁判の重要なポイントとなるだろう。



