大津市の保護司殺害事件で被告が深い謝罪 裁判員裁判で心情吐露
大津市で発生した保護司殺害事件の裁判員裁判において、被告人の飯塚紘平被告(36歳)が深い後悔の念を表明しました。2024年5月に保護司の新庄博志さん(当時60歳)を殺害した罪に問われている飯塚被告は、大津地裁で行われた第3回公判で、被告人質問に応じました。
「刑務所で死ぬまで後悔」と謝罪の言葉
飯塚被告は被告人質問において、担当保護司であった新庄さんに対して強い謝罪の意を表明しました。「刑務所で死ぬまで後悔し、反省する。非常に申し訳ないという謝罪をすることしかできない」と述べ、自身の行為に対する深い悔恨を語りました。この被告人質問は18日に続いて2回目となり、被告の心情が詳細に明らかになる場面となりました。
事件当時の心理状態を振り返る
弁護人からの質問に対し、飯塚被告は新庄さんの殺害を決意した2024年3月頃の状況について「自暴自棄でしんどかった」と振り返りました。さらに「殺害して満足か」との問いには「とても気持ち悪い」と答え、「不満を相手にぶつけて殺してしまった。ただの人殺しだ」と自身の行為を厳しく批判しました。遺族に対しても「非常に申し訳ない」と改めて謝罪の言葉を述べています。
刺された際の新庄さんの言葉に注目
検察官からの質問で、事件当時の重要な場面が明らかになりました。新庄さんは刺された瞬間にも「社会に戻るんやろ」と言い、飯塚被告の更生を考え続けていたことが示唆されました。これに対し飯塚被告は「当時は関心を持てず、反応できなかった」と当時の心理状態を説明しました。被害者が最期の瞬間まで被告の社会復帰を願っていた事実が、事件の悲劇性を一層際立たせています。
専門家証言による心理的特徴の分析
被告人質問に先立ち、臨床心理士で大阪経済大学の坂野剛崇教授が弁護側証人として出廷しました。坂野教授は起訴後に飯塚被告と7回面会しており、被告には「思い込んだことを最後まで完遂する特徴」があり、この性格特性が事件に影響を与えた可能性があると説明しました。専門家による心理分析が、事件の背景理解に新たな視点を提供しています。
この裁判員裁判は、保護司という更生支援の最前線で活動していた人物が殺害された痛ましい事件の全容解明を目指して続けられています。飯塚被告の謝罪と反省の言葉が、今後の審理においてどのように評価されるかが注目されます。



