核のごみ最終処分場選定、南鳥島で文献調査開始 全国4例目
核のごみ最終処分場選定、南鳥島で文献調査開始

原子力発電所から発生する高レベル放射性廃棄物、いわゆる「核のごみ」の最終処分場選定を巡り、事業を担う原子力発電環境整備機構(NUMO)は20日、東京都小笠原村の南鳥島において文献調査を開始したと正式に発表しました。これにより、北海道寿都町と神恵内村、佐賀県玄海町に続き、全国で4例目の調査実施となります。特に今回は、経済産業省が特定の自治体を名指しして申し入れを行い、調査が始まった初めてのケースとなりました。

調査の概要と背景

同日、NUMOが赤沢亮正経済産業大臣に申請していた事業計画の変更が認可されました。計画の内容によると、調査対象は南鳥島の全域と、島の沿岸部の海底に及びます。2026年度の調査にかかる費用は約2億9000万円と見積もられています。NUMOは、小笠原村と協議の上、現地での活動拠点を村内に設置するかどうかを決定する方針です。

第1段階に位置づけられる文献調査では、学術論文や既存の資料を収集・分析し、火山活動や活断層、地盤の隆起など、最終処分場の建設に適さない地質条件を詳しく調べます。この調査は約2年間をかけて行われ、最終的には報告書として取りまとめられ、一般に公開される予定です。なお、調査を受け入れた自治体に対しては、国から約20億円が交付されることになっています。

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南鳥島選定の経緯

南鳥島での調査を巡っては、今年3月に経済産業省が小笠原村に対して申し入れを行いました。その後、4月に渋谷正昭村長が「国の判断を受け入れる」と表明し、その際に赤沢経済産業大臣に対して、「建設を決めたわけではないと確約すること」など5項目の要請を行いました。NUMOは、これらの要請事項を踏まえて調査を進めるとしています。

南鳥島は日本の最東端に位置し、面積は約1.5平方キロメートルで、全域が国有地です。住民が暮らす小笠原村の父島や母島からは約1200キロメートル離れており、防衛省や気象庁の職員が駐在するほか、民間人は居住していません。

この調査は、最終処分場の建設を前提とするものではなく、あくまで可能性を探るための第一歩です。今後の調査結果や地域の理解が得られるかどうかが、今後の進展の鍵を握っています。

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