愛知県一宮市にある精神科病院「いまむら病院」をめぐる新型コロナウイルス対策補助金の不正受給事件で、詐欺ほう助罪に問われた会社役員の吉田真也被告(48)=名古屋市西区=の初公判が19日、名古屋地裁で開かれ、被告は起訴内容を認める旨を表明した。
検察側の主張
検察側は冒頭陳述で、吉田被告が自身が代表を務める会社名義で架空の納品書や院内消毒などの見積書を偽造したと指摘。さらに、同被告は今村有希子被告(58)=詐欺罪で起訴=の指示を受けて、虚偽の申請書類を作成していたと述べた。
不正の詳細
今村被告は百貨店で購入した自宅用の高級ベッドを病棟用の電動ベッド、電動歯ブラシを空気清浄機などと偽り、感染対策の補助対象備品として申請に含めたという。これにより、国や県からだまし取った補助金は2020年度から2022年度分で総額2億円を超えるとされる。
被告の経歴と関係
元々医薬品の営業や保険勧誘を行っていた吉田被告は、2008年ごろから病院に出入りするようになり、今村被告の信頼を得て、補助金申請などの院内業務も引き受けるようになった。検察側は、病院から業務委託費用として吉田被告の会社に支払われた金額の一部が今村被告側に還流されたと指摘している。
病院の体制
いまむら病院の法人理事長は元衆院議員の今村洋史氏(64)で、妻である今村有希子被告が経理など事務全般を統括していた。今回の事件は、病院の運営体制の脆弱性を浮き彫りにした。
今後の裁判では、不正の全容解明と責任の所在が焦点となる見通しだ。



