外国人の日本語能力、町村部ほど低く学習環境不足 政府調査
外国人の日本語能力、町村部ほど低い 政府調査

出入国在留管理庁が19日に公表した「在留外国人に関する基礎調査」の結果から、日本に住む外国人の日本語能力は人口の少ない町村部ほど低く、学習環境も整っていない傾向が明らかになった。外国人が急増する中、共生社会の基盤整備が追いついていない状況が改めて浮き彫りとなった。

調査の概要

この調査は入管庁が2020年度から毎年、民間に委託して実施している。昨年10~11月には、18歳以上の中長期在留者(特別永住者を含む)2万人に依頼状を郵送し、約8900人からインターネットで回答を得た。回答者の在留年数は、3~10年が35%、1~3年が26%、10~20年が19%だった。

日本語会話能力の実態

報告書によると、日本語の会話能力については、レベルが高い順に「どんな内容でも相手や状況に合わせて適切に会話を進められる」が19%、「流暢に自然な会話ができる」が15%、「日常生活で必要な会話ができる」が36%などとなった。「全くできない」という人は2%にとどまった。居住地別にみると、人口の少ない町村ほど会話能力の低い人が多くなる傾向があった。

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学習環境の不足

日本語の学習歴については、過去に学んでいたが現在は学んでいない人が全体の半数を占めた。そのうち3割は「日本語ができるので学ぶ必要はない」と答えたが、「都合のよい時間帯に利用できる教室がない」が15%、「近くに無料の教室がない」が11%、「どこで学べるか分からない」が9%など、環境の不備を理由に挙げる声も目立った。町村ほど「学ぶ必要はない」人は減り、環境の不備を理由に挙げる人が多くなる傾向も浮かんだ。

子育てと言語の壁

子育てに関する困りごとでも、「子どもが日本語を十分理解できない」が13%、「先生とのコミュニケーションがうまくとれない」が9%、「連絡文書が理解できない」が6%など、言葉の壁を挙げる人が少なくなかった。

情報不足も課題

一方で、政府が外国人向けに情報を発信しているホームページなどについては「知らない」との答えが8割を超え、情報が行き届いていない実態が明らかになった。どのような支援が必要か自由記述で回答してもらったところ、「やさしい日本語で書かれた書類が少ない」「医療、税金、年金の仕組みをもっと分かりやすく多言語で説明してほしい」といった声が上がった。

今後の方針

入管庁は今回の結果も踏まえて、今後の施策を進める方針だ。政府の外国人政策では、在留外国人との調和を図るため、日本語や日本の制度を学んでもらうプログラムの創設が喫緊の課題となっている。

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