福岡高裁(高瀬順久裁判長)は19日、2月に実施された衆院選について、最大2・10倍の「1票の格差」が是正されず憲法違反だとして、福岡、佐賀、長崎、熊本、大分各県の有権者が選挙の無効を求めた訴訟の判決で、請求を棄却した。二つの弁護士グループが全国14の高裁・支部に起こした計16件の訴訟のうち、2件目の判決となる。
新区割り下での2回目の選挙
2月の衆院選は、新しい区割りで実施された2回目の選挙であり、最高裁が前回2024年選挙で「合憲」と判断した2・06倍よりも、格差がやや拡大していた。新区割りは、人口比を正確に反映しやすい議席配分方法である「アダムズ方式」を採用し、小選挙区定数の「10増10減」などを反映して、2022年に導入された。
訴訟の背景と今後の影響
原告側は、格差が是正されていない点を憲法違反と主張したが、高裁はこれを認めなかった。今回の判決は、他の高裁・支部での審理にも影響を与える可能性がある。なお、全国16件の訴訟のうち、既に別の高裁で1件の判決が出ており、残りの訴訟についても順次判決が言い渡される見通しである。
有権者からは、投票価値の平等が十分に確保されていないとの批判が根強く、今後の選挙制度改革の議論に一石を投じる結果となった。



