水俣病をめぐり環境省職員が「(患者は)他の公害患者と比べても恵まれている」とする趣旨の発言をしたと被害者団体側が指摘した問題で、この団体は13日、改めて「発言はあった」とする声明を発表した。石原宏高環境相は12日の閣議後会見で「不適切な発言はなかったと報告を受けている」と説明したが、団体側は13日夜、報道陣の取材に「(環境相の説明の)撤回を求めたい」とした。
団体は「水俣病患者連合」。13日の声明は松村守芳会長と松崎重光副会長の連名で、患者連合の「公式な見解」という。患者連合の事務局を担う水俣病センター相思社(熊本県水俣市)の幹部が取材に応じた。
今回の声明などによると、4月中旬に環境省環境保健部企画課の職員数人が熊本県の御所浦島に松村会長らを訪ねた際、非公式協議の席上で職員が発言したとしている。非公式協議には相思社職員、熊本県職員も同席していた。患者連合側はその場でメモを取る一方、録音はしなかったという。
この問題は、水俣病の公式確認から70年になる5月1日、水俣市を訪れた石原環境相に対し、患者連合側が指摘した。その後、患者連合役員の一人が「そのような発言があったとは認識していない」とする文書を3日に公表していた。
この文書について今回の声明では、「会長も中身を確認しないまま出された」として「無効」と説明。発言の問題が報道されたことで、役員が「長年築き上げた行政との信頼関係や具体的な要望活動への悪影響を強く危惧」して文書を公表した、としている。公表は環境省を通じて行われた。



