旧統一教会が大規模な早期退職を実施 退職金総額は数十億円規模
世界平和統一家庭連合(旧統一教会)が、全国に配置されている「正職員」約1200人のうち、約500人に対して早期退職を実施したことが、教団関係者への取材によって明らかになりました。この大規模な人員整理は、財政赤字を理由として行われたもので、早期退職の割増金を含めた退職金の総額は数十億円規模に上ると見られています。
解散命令決定を前に急ピッチで進む退職金支払い
教団は、解散命令を巡って4日に行われる東京高等裁判所の決定を前に、早期退職の対応を急いでいる状況です。教団幹部の一人は「解散が確定した場合、割増金などの特別な支払いに対して世間の理解を得られなくなる可能性がある」と打ち明けており、法的な判断が下る前に手続きを完了させようとする意図が窺えます。
具体的な退職金の内容としては、希望退職による上乗せ分を含めて、最大で22カ月分の給与に相当する金額が計上されています。この巨額の退職金は順次支払いが進められており、教団の財政に大きな影響を与えているものと見られます。
財政赤字の背景と組織再編の実態
教団が財政赤字に陥った最大の理由は、献金の激減にあるとされています。かつては多額の献金が集まっていましたが、近年ではその額が大幅に減少しており、組織運営に深刻な影響が出ている状況です。この財政難を打開するため、教団は今年に入って職員削減の必要性を判断し、具体的な対策に乗り出しました。
早期退職の対象となったのは、50歳以上の職員約500人です。2月に対象者が確定し、同月末には正式な人事発令が行われました。これに伴い、全国に約280あった教会は約170に統廃合され、組織のスリム化が図られています。教会ごとに配置されていた教会長、教育部長、伝道部長、総務部長などの「正職員」の配置も見直されることになりました。
教団は東京都渋谷区に本部を置き、全国各地に活動拠点を展開してきましたが、今回の人員整理と組織再編によって、今後の活動体制が大きく変化することは確実です。関係者によれば、早期退職の募集はあくまで「希望制」であったとされていますが、財政状況を考慮すれば、多くの職員が退職を選択せざるを得ない状況であったことが推測されます。
この大規模な早期退職実施は、旧統一教会が現在直面している法的・財政的困難を如実に示す事例と言えるでしょう。解散命令の是非が問われる司法判断を目前に控え、教団内部では組織の存続に向けた様々な対応が急ピッチで進められているのです。
