ストーカー摘発が過去最多の3718件に、警察の対応強化も相談は増加傾向
警察庁が12日に発表した統計によると、全国の警察が昨年に摘発したストーカーが絡む事件は3718件(暫定値)にのぼり、前年から約2割増加した。これは、ストーカー規制法が施行された2000年以降で最多の件数となった。
ストーカー規制法違反と刑法犯の摘発が増加
内訳を見ると、ストーカー規制法違反による摘発が1546件で、これは4年連続の増加を示している。一方、刑法犯などによる摘発は2172件で、6年連続で増加しており、全体としてストーカー事案の深刻化が浮き彫りとなった。
警察へのストーカー相談件数も前年比17%増の2万2881件と、高水準が続いている。昨年9月には、神奈川県でストーカー被害を訴えていた女性が殺害された事件を受け、警察の対応不十分を理由に、神奈川県警の幹部ら42人が処分された。これを契機に、警察庁は全国の警察に対し、ストーカー事案が確実に本部長へ報告される仕組みの構築などを指示し、対応強化を図った。
DV相談件数が過去最多、児童虐待通告も高水準
併せて、配偶者などパートナーからの暴力(DV)の相談件数も増加しており、前年比3352件増の9万8289件で、22年連続の増加となり過去最多を記録した。摘発件数は8445件で前年から45件減少したが、刑法犯などが8357件、保護命令違反が88件と、依然として高い水準にある。
また、警察が児童相談所に児童虐待の疑いがあると通告した18歳未満の子どもは12万2588人に達し、前年から210人増えて過去2番目に多かった。内訳は以下の通りである。
- 心理的虐待(面前DVなど):9万1492人(全体の約4分の3)
- 身体的虐待:2万538人
- 怠慢・拒否(ネグレクト):1万161人
- 性的虐待:397人
児童虐待による親などの摘発は2592件で、前年から57件減少したものの、過去2番目に多く、高水準が続いている状況だ。
社会問題としての深刻化と今後の課題
これらのデータから、ストーカーやDV、児童虐待といった社会問題が深刻化していることが明らかになった。警察は対応強化を進めているが、相談件数の増加は被害の潜在化や報告の増加を示唆しており、さらなる対策が求められている。特に、ストーカー事案では早期発見と適切な介入が重要で、警察の体制整備が急務と言える。
全体として、安全な社会の実現に向けて、警察や関係機関の連携強化が不可欠であり、市民の意識向上も重要な要素となっている。



