「排水管洗浄3000円」に注意、点検商法被害が過去最多に
「排水管洗浄3000円」に注意、点検商法被害が過去最多

「点検商法」被害が全国で急増、昨年摘発最多に

排水管やガス機器の点検を装い、不安をあおって高額な工事契約を結ばせる「点検商法」の被害が全国で相次いでいる。警察庁のまとめによると、2025年に全国の警察が摘発した悪質リフォームに関する事件は83件で、統計が残る2010年以降で最多となった。奈良県内でも県民くらし相談センターに相談が継続的に寄せられており、奈良県警などが注意を呼びかけている。

格安チラシで呼び込み、高額工事を提案

奈良市内に住む78歳の女性は約1年半前、「排水管の高圧洗浄3000円」と書かれたチラシを自宅のポストで見つけた。これまで依頼していた業者より安く、しばらくメンテナンスもしていなかったため、電話で申し込んだ。後日、男性作業員1人が訪れ、8か所ほどを洗浄。作業の終わり際に「ほかに困りごとはないか」と聞かれ、「脱衣所の床のへこみが気になる」と伝えた。すると別の日に男性2人が再訪し、床下を調べて「シロアリの跡がある」として高額な補修工事を提案してきた。最も高いプランは約150万円だった。女性は不審に思い、家族に相談して詐欺だと気づき工事を断った。しかしその後も類似のチラシが定期的に投函されており、「このあたりは高齢者ばかりで狙われているのかも」と不安を口にしている。

トクリュウの関与も疑われる悪質リフォーム

警察庁の統計では、昨年摘発された悪質リフォーム事件83件のうち、34件で匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)の関与が疑われている。奈良県警による年間摘発件数は4件だった。一方、県民くらし相談センターに2025年度寄せられた住宅リフォームに関する相談件数は150件(暫定値)。2021~2024年度は160件前後と、相談が後を絶たない。内容は見積もりを超える費用の請求や工事の不備などだ。

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実際の摘発事例と注意点

奈良県警も摘発事案がある。桜井署などは2025年10月、桜井市内の60歳代男性に不要な屋根工事を持ちかけ、現金約70万円をだまし取ったとして、大阪府のリフォーム会社役員の男ら5人を特定商取引法違反などの疑いで逮捕した。発表などによると、男らは作業服で県内外の住宅5軒を訪問。「棟板金のくぎが一部外れている」「風が吹いたときに屋根が落ちる」などとうそを言い、工事と見せかけて現金をだまし取ったという。県警幹部は「料金も法外ではないため気づきにくい。訪問自体は詐欺ではないため、注意していただくしかない」と呼びかけている。

相談窓口の案内

県民くらし相談センターは「万一契約しても、クーリング・オフができる場合もある。一人で悩まず、落ち着いて相談してほしい」としている。同センターの消費生活に関する電話相談窓口は0742-81-9996。

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