大分県別府市で2022年に発生した大学生2人が死傷したひき逃げ事件をめぐり、けがをした男性が指名手配中の八田與一容疑者を相手取り、約450万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審が15日、福岡高裁で開かれた。八田容疑者は出廷せず、答弁書の提出もないまま即日結審し、判決は29日に言い渡される。
一審判決と控訴の経緯
1月の福岡地裁判決では、八田容疑者に対し、男性に慰謝料など約152万円を支払うよう命じた。しかし、男性は請求の一部が認められなかったことを不服として控訴していた。控訴審では、男性側が改めて約450万円の賠償を求めた。
公示送達による手続き
民事裁判で相手方の行方がわからない場合、本人への呼び出し状などを裁判所に掲示することで書面が届いたとみなす「公示送達」の制度が適用される。今回の控訴審でも3月30日付で呼び出し状などが裁判所に張り出されていた。意見書の提出がない場合、意見はないものとして扱われる。
事件の概要
事件は22年6月29日夜に発生。別府市内の交差点で信号待ちしていた2人のバイクが軽乗用車に追突された。大分県警は道交法違反(ひき逃げ)の疑いで八田容疑者を公開手配。その後、「走行実験や検証、解析などで必要な証拠が得られたと判断した」として、殺人と殺人未遂容疑を追加して逮捕状を取った。
遺族は事件後に「大分県別府市の交差点で、信号待ちをしていた息子たちが車にはねられ、一人は死亡、一人は重傷を負った。加害者は今も逃げている」とコメントしている。八田容疑者は現在も行方が分かっておらず、指名手配が続いている。



