白鵬杯が男女同時開催へ 江東区でジェンダー平等の大きな一歩 元横綱が聖地から移す意義
白鵬杯が男女同時開催 江東区でジェンダー平等の一歩

白鵬杯が男女同時開催を実現 江東区で新たな歴史刻む

大相撲の元横綱・白鵬翔さん(40)が主催するアマチュア相撲の国際大会「白鵬杯」が、第16回大会において画期的な変化を遂げた。これまで東京・両国国技館で開催されてきた同大会が、東京都江東区のトヨタアリーナ東京に会場を移し、初めて男女同時開催を実現したのである。

女人禁制の壁を越えて

日本相撲協会は大相撲の聖地である国技館の土俵を「女人禁制」としており、これまで白鵬杯でも参加できるのは中学生までの男子選手に限られていた。女子選手は別会場での単独大会に参加するしかなく、男女が同じ土俵で競い合う機会はなかった。

白鵬さんはこの状況を変える決断を下した。「女子も参加したいという声が多かった」と明かす元横綱は、会場を国技館からトヨタアリーナ東京に移すことで、男女同時開催への道を開いた。

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約1700人が熱戦 女子選手約350人が参加

2月8日から2日間にわたって開催された今大会には、約20の国と地域から約1700人の選手が参加。その中には約350人の女子選手が含まれ、相撲界における新たな歴史を刻んだ。

白鵬さんは大会終了後、「第一歩として大きい取り組みだった」と手応えを口にした。会場では男子選手と女子選手が同じ空間で熱戦を繰り広げ、従来の枠組みを超えた競技の可能性を示した。

女子選手の声が大会を変えた

2024年世界選手権中量級王者で、慶應義塾大学相撲部4年の長谷川理央さん(22)は、女子大会の普及を願う選手の一人だ。小学3年生だった2013年、当時は東京・有明コロシアムで開催された白鵬杯に男子に交じって参加し、3位に入賞した経験を持つ。

「女子だけ、男子だけ、ではなくて全体で盛り上がっていきたい」と語る長谷川さんは、今大会で成年女子軽重量級3位に入賞。小学生以来の参加となった今回、「注目してもらえてわくわくした。男女同日に開催する大会が増えれば、小中学生にとってうれしい経験になる」と実感を込めて語った。

海外からも熱い視線

大会には海外からの参加者も目立った。女子小学6年生の部・軽量級にウクライナから参加したソフィア・イソイアンさん(12)は、「相撲はとても素晴らしいスポーツ。頭と体を全部を使う」と魅力を熱弁。3位で悔し涙を浮かべながらも、「相撲がオリンピック種目になることを祈っている。チャンピオンになりたい」と夢を語った。

2036年夏季五輪競技入りを目指して

昨年9月に国際相撲連盟の顧問に就任した白鵬さんは、目標の一つに2036年夏季オリンピックでの競技入りを掲げている。女子選手とともに土俵に立ち、相撲の楽しさを伝える元横綱は、「これだけの子たちが集まって、未来があるんだなと感じた。一つ一つ成長させていきたい」と競技の発展を見据えた。

女子選手の活躍の場が限られていた相撲界において、白鵬杯の男女同時開催は大きな転換点となった。練習環境や競技機会に恵まれない女子選手にとって、この大会は貴重な受け皿となる可能性を秘めている。

白鵬さんが聖地である国技館から会場を移す決断を下した背景には、相撲という伝統競技をより開かれたものにしたいという強い思いがあった。今回の試みが、相撲界全体のジェンダー平等推進につながることが期待される。

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