性売買をめぐる対立、「自己決定」の議論を深める必要性
性売買めぐる対立、「自己決定」の議論深める必要性

連載「性売買の現在地」第4回。法務省が売春防止法の見直しを検討し、「買う側」の処罰も視野に入れた議論が始まったが、賛否は分かれている。性売買の規制をめぐっては各国で異なるアプローチがあり、当事者の間でも見解の隔たりが大きい。どこから議論を始めるべきか。ネット言論を研究する日本映画大の藤田直哉准教授に話を聞いた。

性売買をめぐる二つの立場

「性売買は搾取であり、保護や支援の対象とすべきだ」と考える人々と、「セックスワークは主体的な労働であり、権利である」と主張する人々の間で、SNS上では激しい意見の衝突が起きている。藤田准教授は「当事者の苦しみや悲惨な状況をなくしたいという点では共通しているが、視点や理論的枠組み、世界を見る視座が異なる」と指摘する。

議論の出発点

藤田氏は「自己決定」という概念について、より解像度の高い議論が必要だと述べる。例えば、経済的困窮や社会的圧力の中で下された「選択」をどこまで自己決定とみなすのか。また、性売買が合法化されている国々の事例を参考に、日本の現状をどう評価するかが論点となる。

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今後の議論では、性売買に関わる多様な当事者の声を聞き、単純な善悪の二項対立を超えた建設的な対話が求められる。法務省の検討会では、被害者支援の実態や罰則の効果など、具体的なデータに基づいた検討が進められる見通しだ。

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