山形県寒河江市に全室個室の公立病院が開院へ 東北地方で初の試み
山形県と寒河江市は、深刻な医師不足に直面する西村山地域の医療提供体制を維持・強化するため、県立河北病院(河北町)と寒河江市立病院を統合した新病院の整備を進めています。両自治体で構成する協議会は3月26日、新病院の名称を「公立さがえ西村山医療センター」(仮称)とし、2031年の開院を目指すことを正式に決定しました。
東北初の全室個室を実現 一般病床は140床
新病院の最大の特徴は、東北地方の公立病院では初となる全室個室の導入です。一般病床は140床を予定しており、患者のプライバシーや感染症対策の向上が期待されます。山形県の吉村知事と寒河江市の斎藤真朗市長は同日、協定書に調印し、プロジェクトの具体化に向けた協力を確認しました。
統合の目的と診療体制の充実
統合の主な目的は、医師不足などが深刻化する西村山地域の医療基盤を強化することにあります。計画では、現行の2病院の体制を引き継ぎ、16の診療科を設置。急性期やリハビリテーションなど回復期の診療に加え、以下の機能を充実させます。
- かかりつけ医としての役割の強化
- 在宅医療サービスの拡充
- 総合診療医の育成と県内医療機関への派遣
事業費は約160億円 財政負担は県が65%、市が35%
新病院の建設予定地は、2029年度に移転が決まっている寒河江市立陵東中学校(同市西根)の敷地内です。整備事業費は約160億円を見込んでおり、物価高騰などの影響により、昨年の構想案段階から約40億円増加しました。財政負担の割合は、山形県が65%、寒河江市が35%となっています。
今後のスケジュールと知事のコメント
今後は詳細な設計を詰め、2028年度内に工事に着手し、2031年中の開院を目指します。吉村知事は、「西村山地域の医療を支え、住民から親しまれる持続可能な病院になるように、引き続き寒河江市と力を合わせて取り組んでいく」と意気込みを語りました。このプロジェクトは、地域医療の未来を担う重要なインフラ整備として注目されています。



