ウクライナの戦争孤児に教育の光を、三重のNPOが495キロのチャリティー駅伝で基金創設へ
ロシアの侵攻が続くウクライナを支援する三重県松阪市のNPO法人「SunPanSa(サンパンサ)」が、戦争孤児の教育資金を確保するための基金創設を目指し、大規模なチャリティー駅伝を開催します。この取り組みは、同県伊勢市から東京・日本橋までの約495.3キロを走破し、寄付を呼びかけることで、基金の認知度向上と資金調達を図るものです。イベントは「EKIDEN for PEACE」と名付けられ、2026年3月20日から24日にかけて実施される予定で、延べ70人の有志ランナーが参加します。
戦禍の子どもたちに未来を、継続的な支援の重要性を強調
サンパンサは2022年9月、三重県内の医療、教育、企業関係者らによって設立され、これまでウクライナ傷病者の受け入れ治療や中古救急車の寄贈など、多角的な支援活動を展開してきました。今回の基金創設は、同団体の上村真由理事長(83)が主導する新たなプロジェクトです。上村氏は「戦後の復興と再建を担うのは、今の子どもたちです。その教育支援が不可欠だ」と強調し、自身の太平洋戦争中の生い立ちや戦後日本の発展を目の当たりにした経験から、未来を担う若者への支援を訴えています。
上村氏は過去にミャンマーでのボランティア活動を通じ、孤児支援の重要性を痛感しました。現地では日本の里親による資金支援システムを構築しましたが、支援が途絶えた後に人身売買の被害に遭った子どもがいたことを知り、継続的な保護と教育の必要性を実感。この経験から、ミャンマーでの学校建設支援などに携わってきました。
戦禍の現実を踏まえ、基金創設で柔軟な支援を実現
当初、サンパンサはウクライナでの学校建設を計画していましたが、戦闘が継続する状況では現実的でないと判断し、基金創設に方針を転換しました。この基金は、将来的にウクライナに事務所を設置し、現地のニーズに応じた教育支援を提供することを視野に入れています。上村氏は「ウクライナの人たちに、少しでも希望を与えたい」と語り、基金への寄付は専用フォームを通じて受け付けています。
チャリティー駅伝は、平和の象徴としての意義も込められています。上村氏は「一人では、平和や幸せをつくるのは難しい。みんなで力を合わせて初めて、平和が生まれる」と述べ、たすきをつなぐ駅伝の精神が、協力と連帯の重要性を体現していると指摘します。同団体は来年以降も毎年、このイベントを開催する予定で、3月上旬には上村氏自身が松阪市内で試走を実施し、準備を進めています。
この取り組みは、国際支援の新たなモデルとして注目を集めており、地域社会と連携した人道活動の拡大が期待されます。サンパンサの活動は、戦争孤児への教育的支援を通じて、ウクライナの未来を支える一助となることを目指しています。



