日本で働く外国人労働者が257万人に到達、在留資格は19種類に及ぶ
日本で働く外国人労働者の数は、2025年10月末時点で257万人に達していることが明らかになった。就労を目的とした在留資格は、「特定技能」や「技術・人文知識・国際業務」など、19種類が存在する。このうち「技能実習」制度は、2027年4月から新たな「育成就労」制度に置き換えられる予定だ。
技能実習生の来日までの道のり:ベトナムを事例に
育成就労制度が始まる前に、技能実習生が来日するまでの一般的な流れを、外国人労働者の最大の送り出し国であるベトナムを事例に整理する。
まず、来日を希望するベトナム人は、海外に人材を派遣する「送り出し機関」に応募する。地域の有力者らが仲介し、リクルートされるケースも少なくない。
ベトナム人は70万円前後の手数料を借金などをして送り出し機関に支払い、技能実習生候補者となる。その後、送り出し機関などが運営する日本語訓練センターで半年から1年ほど、日本語や文化、マナーなどを学ぶ。
日本側の受け入れ体制と監理団体の役割
一方、日本側では人材確保に苦しむ企業や農家から、実習生の受け入れをサポートする監理団体に求人が届く。人材紹介の手続きなどを代行してもらうため、企業や農家は監理団体に毎月、監理費や組合費を支払っている。
監理団体はその求人について、契約しているベトナムの送り出し機関に連絡。企業による面接がオンラインや現地で実施され、ベトナム人の採用が決まる。その後、監理団体から送り出し機関には、実習生1人につき毎月約5千円の送り出し管理費が支払われることになる。
実習生の経済的実態:給与の大半を母国に送金
技能実習生の多くは、給与の大半を母国に送金し、借金の返済に充てている。おおよそ1年目で返済が終わり、2年目から貯金や家族への仕送りができるようになるという。
このような実態は、外国人の受け入れを巡る現実と課題を浮き彫りにしており、多額の仲介手数料や低賃金といった問題が指摘されている。国際的にも労働力不足が深刻化する中、移民人材保護に向けた新たな指針の策定が求められている。
連載「移民ビジネスを追う」では、日本で働く外国人257万人という数字の背景にある、人材ビジネスの業界の実情に迫っている。第1部では、最大の送り出し国であるベトナムの現場を詳細にレポートし、外国人労働者なしでは成り立たない日本の社会構造を考察している。



