猫好きシニアの新たな選択肢「永年預かり制度」が広がる 埼玉県越谷市の保護猫カフェで高齢者と猫のマッチング
猫好きシニアに朗報「永年預かり制度」埼玉の保護猫カフェで拡大

猫好きシニア世代の悩みに応える「永年預かり制度」が全国に広がる

猫を愛するシニア世代にとって、新たな猫を家族に迎え入れる際には常に「最後まで面倒を見られるだろうか」という不安が付きまとう。高齢を理由に猫との暮らしを諦めていた人々も少なくない。そんな状況を変える画期的な制度が、各地の保護猫カフェで導入され、注目を集めている。

埼玉県越谷市の夫婦が体験した「永年預かり制度」の実際

埼玉県越谷市に住む菊地章子さん(72)と章彦さん(72)夫妻は、40年にわたり計4匹の猫と共に暮らしてきた。しかし、最後の猫を2年前に看取った後は、「私たちの年齢を考えると、この子が最後だ」と考え、猫のいない生活を続けていた。

章子さんは「日々の生活で猫の気配が感じられないのは本当に寂しかった」と振り返る。そんな中、夫妻は昨年5月、「永年預かり制度」を通じて、推定12歳以上の雌猫「結」と推定5歳の雌猫「雪」を迎え入れた。

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制度の仕組みと保護主・猫双方のメリット

この制度は、約10年前に北海道の保護猫団体が始めたとされ、越谷市の「保護猫カフェさくら」では3年ほど前から実施している。60歳以上の場合、後見人が必要な正式な譲渡とは異なり、高齢者でも猫を受け入れることが可能だ。

さらに、健康上の理由などで飼育が困難になった場合には、保護主に猫を返すことができる柔軟性が特徴。保護猫カフェさくらのボランティアスタッフで、結と雪を保護した池田千春さん(59)は「高齢や病気の猫は路上に戻すわけにもいかず、自宅で約20匹を保護している」と説明する。

池田さんは「多くの猫がいると、1匹に構ってあげられる時間が限られてしまう。永年預かり制度で新たな家庭が見つかれば、飼い猫として幸せな時間を過ごせる」と制度の意義を語る。

広がる利用と今後の展望

実際に菊地家に迎えられた結と雪は、2階建ての広い家を自由に動き回り、仲良くのんびりとした日々を送っている。章子さんは「猫が当たり前のようにいる暮らしが戻ってきた」と目を細める。

東武伊勢崎線越谷駅近くに2店舗を構える保護猫カフェさくらでは、現在約35匹の保護猫が新しい飼い主を待っており、そのうち約10匹が永年預かり制度に登録されている。制度の詳細は同カフェのホームページで確認できる。

この制度は、高齢者と保護猫双方の福祉を考慮した社会的な取り組みとして、今後さらに全国に広がることが期待されている。

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