裁判所公式サイトに誤記残る「菊池事件」再審棄却決定文、存在しない憲法条項記載
ハンセン病とされた男性が死刑となった「菊池事件」を巡る再審請求の棄却決定文に、存在しない憲法の条項など誤記が含まれていた問題で、裁判所の公式サイトに決定文の誤記が修正されないまま掲載されていることが、2026年3月16日に明らかになりました。誰でも閲覧できる状態で、熊本地方裁判所は「回答することはない」としています。
公式サイトで誤記が修正されずに公開
熊本地方裁判所が掲載しているのは、裁判例を検索する公式サイトです。このサイトでは、キーワードや判決期日、裁判所名などを入力すると、判決文や決定文を閲覧できます。しかし、2026年1月に熊本地裁(中田幹人裁判長)が請求を棄却した決定文には、以下のような重大な誤記が含まれていました。
- 存在しない「憲法39条3項」という条項が記載されていた。
- 再審請求審で争点になっていない「憲法91条」を弁護人が主張しているように読み取れる文章があった。
誤記が発覚した後も、熊本地裁は「決定の内容はお答えしない」とし、ウェブ上に転載する際の誤記への対応についても回答を拒否しています。この対応は、司法の透明性と正確性に対する懸念を引き起こしています。
弁護団が裁判所の責任を指摘
弁護団共同代表の八尋光秀弁護士は、この状況について「間違いの有無も含め、裁判所が責任を持って判断するべきだ」と述べ、裁判所の対応に強い不満を示しました。菊池事件は、ハンセン病と誤診された男性が死刑判決を受けた歴史的な事件であり、再審請求は冤罪の可能性を検証する重要な手続きです。決定文の誤記は、裁判の公正さと信頼性に影響を与える可能性があります。
この問題は、裁判所の公式情報の管理や、再審手続きにおける透明性の重要性を浮き彫りにしています。今後、熊本地裁がどのように対応するかが注目されます。



