日銀の小枝淳子審議委員は21日、福岡市で行われた講演において、基調的な物価上昇率が目標である2%程度に近づいているとの認識を示し、「引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整していくことが必要だ」と述べ、追加利上げに前向きな姿勢を明確にした。
追加利上げの必要性を強調
小枝委員は講演の中で、現在の経済状況について「基調的な物価上昇率は目標の2%程度に達しつつある」と評価。その上で、金融緩和の度合いを適切に調整するため、段階的な利上げが不可欠との見解を示した。
中東情勢のリスクにも言及
一方で、小枝委員は中東情勢の緊迫化が物価上昇率に与える影響についても言及。「地政学的リスクにより、物価上昇率が一時的に2%を超える可能性がある」と指摘し、政策金利を的確なペースで引き上げることで「物価高への対応を進めていくことが適切だ」と述べた。さらに、「原油高が長期化するリスクシナリオの可能性にも十分注意する必要がある」と警鐘を鳴らした。
前回会合では維持を支持
日銀は4月に開催した前回の金融政策決定会合で、政策金利の維持を決定。小枝委員はこの決定に賛成票を投じていた。今回の講演は、その後の情勢変化を踏まえた発言とみられる。
小枝委員の発言は、市場関係者の間で追加利上げの時期を巡る思惑をさらに強めるものとなりそうだ。



