関門海峡に巨大つり橋を建設する「下関北九州道路」、事業費が大幅増加へ
本州と九州を結ぶ巨大なつり橋の建設を計画する「下関北九州道路」(下北道路)の整備事業において、国土交通省の「社会資本整備審議会」に設置された有識者会議「本州・九州連携小委員会」の第1回会合が2日、東京都内で開催されました。この会合では、事業主体や今後の方向性について議論が行われ、特に事業費の大幅な増加が注目を集めています。
事業費が当初想定を大幅に上回る見込み
会合では、国交省側から、2020年度時点で約2900億円から3500億円と想定されていた事業費が、資材価格の高騰などの影響により、大幅に増加する見込みであることが示されました。この増加は、建設資材や労働コストの上昇に起因しており、プロジェクト全体の財政計画に大きな影響を与える可能性があります。
下北道路を巡っては、昨年12月に地元自治体が進めてきた都市計画と環境影響評価の手続きが完了しており、国が今後、事業化について最終判断を下す段階に入っています。有識者会議では、これらの手続きの進捗を踏まえ、事業の実現可能性や経済効果についても議論が深められました。
基本方針の取りまとめを今夏に予定
有識者会議は、羽藤英二・東京大学大学院教授を委員長として設置され、今夏を目処に基本方針を取りまとめる予定です。今回の会合では、事業主体の選定や資金調達の方法など、具体的な議論の方向性が確認され、今後のスケジュールが明確化されました。
関門海峡に架かるこの巨大つり橋は、下関市と北九州市を直接結ぶことで、交通の利便性向上や地域経済の活性化が期待されています。しかし、事業費の増加は、プロジェクトの採算性や公的資金の投入額に影響を及ぼすため、慎重な検討が求められる状況です。
国交省は、有識者会議での議論を基に、事業費の再評価や資金計画の見直しを行い、地元関係者との調整を進めていく方針です。今後の動向に注目が集まっています。



