暫定予算案編成が11年ぶり、国会運営の在り方に疑問の声
暫定予算案11年ぶり編成、国会運営に疑問 (25.03.2026)

暫定予算案の編成が11年ぶりに進む背景

政府は2026年度予算が月内に成立しない可能性に備え、暫定予算案の編成を急いでいる。この措置は安倍政権下の2015年度以来、実に11年ぶりのこととなる。暫定予算案は主に4月から拡充される高校授業料の無償化、社会保障費、地方交付税交付金などに充てられる見通しだ。

参院での審議不足が大きな要因

2026年度予算案は今月13日に衆議院を通過したものの、参議院での審議時間が十分に確保されていない状況が続いている。憲法の規定により、予算案は参院送付から30日後には自然成立するが、今回は4月11日に成立する見通しとなっている。しかし、同11日まで予算執行の空白期間が生じ、恩給や生活保護費の支払いなど行政サービスに支障が出る恐れがある。

野党側は予算成立の前提として、参議院予算委員会で60時間程度の審議を目安としているが、現時点では40時間にも達していない。この審議不足が暫定予算編成を必要とする一因となっている。

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高市首相の解散判断が影響

高市早苗首相が実行した衆議院解散と総選挙により、予算案の国会提出が約1カ月遅れたことが、年度内成立のハードルを高めた。首相は「国民生活に支障が出る」と年度内成立を掲げ、与党が議席の4分の3を占める衆議院では審議時間を圧縮して採決に持ち込んだ。

しかし、参議院は少数与党であり、立憲民主党など野党からは十分な審議時間の確保と暫定予算案の編成が再三求められてきた。衆議院での強引な審議の進め方が野党の強い反発を招いたことは否めず、こうした状況は当初から想定されていた。

過去の事例と国会運営の課題

安倍政権下の2013年度と2015年度の暫定予算編成は、いずれも前年12月に実施した衆議院選挙による審議遅れが要因だった。今回は年明け後の通常国会冒頭での解散であり、暫定予算の編成は不可避だったと言える。

参議院は「良識の府」とされ、政府や衆議院をチェックする役割もある。野党側の要求を踏まえ、まずは暫定予算の速やかな成立を図り、その後参議院でしっかりとした審議を行うべきだとの声が上がっている。

今後の国会審議への影響

今後、国会では首相肝いりの国家情報会議設置法案など重要法案の審議が控えている。与野党が丁寧に議論を尽くし、合意形成に努める国会の姿を取り戻すことが求められる。

  • 暫定予算案は4月11日までの11日間を対象とする
  • 政府は27日にも暫定予算案を閣議決定する方針
  • 審議時間確保のため、早期の国会提出が不可欠

数の力で押し切ろうとする国会運営を改め、国民生活に混乱を招かないよう、慎重な対応が望まれる。

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