いわき市教育委員会は3月15日、市立中学校5校の給食として用意された約2100食分の赤飯が廃棄された問題に関連し、服部樹理前教育長が私費で材料費などを負担した行為は不適切だったと正式に発表しました。支払われた34万1267円を公費負担に改めるため、服部氏や支払いを受けた業者との協議を進める方針を明らかにしています。
顧問弁護士の見解が背景に
市教委によると、市の顧問弁護士が市教委と業者との契約上、個人が業者に直接支払うのは不適切との見解を示したことが今回の判断の根拠となりました。内田広之市長は「服部前教育長の弁済したいという思いは理解するが、適切な会計処理を進めてほしい」とコメントし、手続きの重要性を強調しています。
廃棄決定から私費支払いまでの経緯
問題の発端は3月11日、東日本大震災が起きた日に赤飯を提供することについて保護者から電話があったことです。服部氏はこれを受け、協議の上で廃棄を決定しました。同月下旬、廃棄は自らの責任だとして、赤飯の納入業者など4社に対し、材料費などを私費で直接支払ったのです。
興味深いのは、この時点でも市教委は顧問弁護士に相談していたことです。弁護士が「服部氏が市に弁済することは可能」と説明したのを、担当者が「服部氏から業者への直接支払いが可能」と誤解したことが、不適切な支払いを許した一因とされています。
服部氏の退任と現在の状況
服部氏は3月末に教育長を退任し、今月から文部科学省に帰任しています。今回の発表は、彼が市を離れた後に行われたものです。市教委は今後、公費負担への切り替え手続きを進めるとともに、同様の事案が発生しないよう内部体制の見直しも検討しています。
この問題は、公的機関における金銭処理の適正さと、個人の責任感の狭間で生じた事例として注目を集めています。市民からは「善意は評価するが、ルールは守るべき」といった声も上がっており、今後の対応が注目されます。



