統一地方選の「再統一」検討を提言 全国知事会が報告書案をまとめる
全国知事会(会長・阿部守一長野県知事)は2026年4月8日、地方選挙に関する研究会の報告書案をとりまとめ、統一地方選について「再統一や一定の時期への集約」の検討が必要だとする提言を盛り込んだ。今後、政府や国会に提出する方針である。
投票率低下と選挙事務負担を背景に
統一地方選は、国が4年ごとに特例法を制定し、4月前後に投開票が行われる地方選挙の期日を統一して実施される制度だ。1947年に始まったが、市町村合併や首長の辞職などによる任期のずれが蓄積し、前回2023年に統一して実施された地方選挙は自治体全体の約27%にとどまっている。
研究会では、近年の地方選挙の投票率低下を踏まえ、全国で再統一することで有権者の関心を高められるとの期待が示された。また、自治体の選挙事務の負担軽減につながるなどの意見も出た。提言では、原則として4月と10月に行われる国政選挙の補選に合わせて実施することなどを想定し、政府や国会での検討を求めている。
専門家も効果を指摘 投票率向上の可能性
研究会に参加した河村和徳・拓殖大学教授(政治学)は「統一地方選では、他の地方選と比べて投票率が5%ほど高い傾向にある。政党が一斉に選挙運動を展開し、メディアも集中的に報道するため、候補者が増えることも分かっており、再統一の効果は大きい」と指摘している。
この提言は、地方自治の活性化と民主主義の基盤強化を目指すもので、今後の選挙制度改革の議論に影響を与える可能性が高い。全国知事会は、政府や国会に対して早期の検討開始を促す方針だ。



