清瀬市旧中央図書館の解体工事が中断、新市長の公約尊重で市が判断
東京都清瀬市は、作業が始まっていた旧中央図書館の解体工事を中断した。この措置は、3月29日に実施された市長選挙の結果を受けたものである。選挙では、廃止された図書館の再開を掲げ、解体中止を主張した原田博美氏(50歳、無所属=共産党・社民党推薦)が初当選を果たした。
市長の説明と工事の経緯
渋谷桂司市長は2日に記者会見を開き、解体工事の中断について説明した。同市長によれば、建物本体の取り壊しは1日から始まる予定だったが、「壊してしまってはほぼ再生不可能で、見過ごしては新市長に失礼だ」と述べた。さらに、「公約をきちんと果たしてもらえるよう判断した」と付け加え、新市長の政策を尊重する姿勢を示した。
市の説明では、旧中央図書館は昨年3月末に廃止され、跡地は市中央公園の多目的広場などとして利用される計画だった。建物は鉄筋コンクリート造の地下1階・地上2階建てで、延べ床面積は約1620平方メートル。解体予算は約7000万円と見込まれていた。
工事の進捗と背景
解体作業は2月から開始され、以下のような手順が進められていた。
- 設備類の搬出
- 内装の撤去
- 11万点以上の図書類の移動
清瀬市では、減少が続く図書館利用に歯止めをかけるため、新しい図書館サービスを導入している。具体的には、本の無料宅配や開館時間の延長などを進めている。一方で、昨年度には6館あった図書館を3館に減らしており、この館数削減に反発する住民グループが原田氏を支援していた。
今回の解体工事中断は、選挙結果が市政に直接影響を与えた事例として注目される。新市長の公約実現に向けた動きが、今後の清瀬市の図書館政策にどのような変化をもたらすか、注目が集まっている。



