静岡県が過去最大1兆4141億円予算案 財政再建と未来投資の両立目指す
静岡県が過去最大予算案 財政再建と投資の両立目指す

静岡県が2026年度予算案を発表 過去最大の1兆4141億円規模に

静岡県は2月10日、2026年度一般会計当初予算案を公表しました。総額は1兆4141億円で、前年度比418億円(3.0%)増加し、2年連続で過去最大の規模を更新しました。人件費や社会保障関連費用の増加が全体を押し上げる一方、政策関連支出は抑制され、財政再建を優先する姿勢が明確に打ち出されています。

「両利き予算」で財政健全化と未来投資を両立

鈴木康友知事は同日の記者会見で、「財政健全化と未来への投資の両立を目指す『両利き予算』を編成した」と強調しました。予算案では、赤字地方債に該当する「資金手当債」の発行額を前年度比30億円減の50億円に抑制。歳入不足を示す財源不足額も、当初想定の640億円から半分以下の285億円まで圧縮しています。

鈴木知事は「これまで十分な経営努力ができず、自転車操業的な財政運営が続いてきたが、ようやく改革の緒に就いた段階だ」と述べ、公用車の削減や職員の時間外勤務縮減など、さらなる歳出削減に取り組む方針を示しました。

中期財政計画で具体的な目標を設定

併せて公表された中期財政計画の工程表では、貯金に相当する「財政調整基金」の残高を、現在の約180億円から2034年度には565億円まで積み増す目標を掲げています。資金手当債は2028年度に発行ゼロを目指します。

この計画が順調に進めば、2034年度に17.6%に達すると試算されていた借金返済の割合を示す「実質公債費比率」も15.9%に抑制できる見通しです。

職員定員の削減とデジタル化推進

新たな取り組みとして、職員定員の削減計画も打ち出されました。人口減少を見据え、2035年度までに教職員を含めた職員数を現在より11.8%減らす方針です。鈴木知事は「職員数が減少する中でも、デジタル技術の活用などで行政サービスの水準を維持し、向上させる」と説明しています。

一方で、インフラ投資については増加傾向にあり、県議会与党への配慮も見られます。この予算案は、厳しい財政状況の中でも将来を見据えた投資を継続しつつ、持続可能な財政基盤の確立を目指す内容となっています。