大阪市議会は27日、大阪都構想の具体案を作成するための大阪府市「法定協議会」の設置議案を賛成多数で可決しました。近く大阪府議会でも可決される見通しで、6月前半にも法定協の初会合が開かれる予定です。
可決の経緯と今後のスケジュール
設置議案はこの日、市議会(定数81)の本会議で採決され、過半数を占める地域政党・大阪維新の会の議員らの賛成で可決しました。都構想をめぐっては、再挑戦を掲げる吉村洋文知事(維新代表)と横山英幸市長(維新代表代行)が2月に出直し選に臨み、再選されています。吉村氏は来年4月までの知事任期までに都構想の住民投票を実施する方針です。
維新は府市両議会で過半数を占めており、来春の知事、市長、府議、市議の4つの選挙と住民投票の投開票が同日になる公算が大きいとみられています。
法定協議会での協議内容
都構想の議論は、6月前半にも設置される法定協議会で本格化する見通しです。法定協では、特別区の区名や区域、府と区の事務分担、税源配分などの具体的な「設計図」が協議されます。参加メンバーは知事・市長と府議・市議の計20人で、議会の会派構成に沿って配分されます。
府市両議会で維新が過半数を握る今回は、他党の同意がなくても設計図のとりまとめが可能です。しかし、「維新の独壇場」となることに他党は冷ややかで、自民市議団はすでに不参加の方針を決めています。
課題と焦点
議論の日程は極めて窮屈で、吉村氏は来春の統一地方選と同日の住民投票実施を目指しており、年内にも「設計図」を完成させなければ間に合いません。過去2回の法定協は約2~3年の期間がかかっており、他党からは「十分に議論を尽くせるのか」と批判の声が上がっています。
具体案に問題が生じて議論が遅れたり、住民投票までに必要な総務相との協議が長引いたりする可能性もあり、シナリオ通りに進む保証はありません。
議論の大きな焦点は、新たに設置する「区割り」です。現在の大阪市の組織内に属する行政区と違い、特別区は市町村と同じ一つの自治体となり、その区域は住民サービスにも影響する可能性があります。いずれも否決された1度目の5区案(1特別区あたり約34万~約69万人)、2度目の4区案(同約60万~約75万人)と比べて刷新感を打ち出せるかどうかが問われます。
綱渡りの日程の中で、維新としては過去2回との「違い」を示す必要があります。



